アマゾン、カラー電子ペーパー搭載ブックリーダー「Kindle Colorsoft」日本発売へ。目に優しいカラー表現を実現した端末の価値とは

電子書籍リーダーの代名詞「Kindle」が、ついにカラー化を果たした。7月24日に日本で発売された「Kindle Colorsoft」は、同社初となるカラー電子ペーパーディスプレイを搭載した製品だ。価格は3万9980円(税込)から。
実は2024年、カラー電子ペーパー搭載製品は各社から相次いで発売されていた。楽天は5月に「Kobo Libra Colour」(3万4800円)と「Kobo Clara Colour」(2万4800円)を投入。中国のBOOXも「Go Color 7」(4万9800円)などを展開している。
しかし、電子書籍市場のリーダーであるAmazonの参入は、市場に大きなインパクトを与えることになるだろう。
なぜ今、Amazonはカラー化に踏み切ったのか
アマゾンジャパンのKindle・Fireタブレット・アクセサリー事業部長 宮澤一聡氏は「お客様に自信を持って出せる製品になるまで開発を続けた」と説明する。他社が先行する中でも品質にこだわり、Kindleブランドを愛する顧客の期待を裏切らない製品づくりを優先したという。

2012年の日本参入以来、Amazonは20機種以上のKindleを投入してきた。その間、日本でのビジネスは急成長を遂げ、2025年の累積販売台数は2020年比で4.8倍に達している。販売台数の61%を新規購入者が占めており、市場はなお拡大中だ。
その背景には、日本市場の特殊なニーズがある。日本のKindleで最も読まれているジャンルは「マンガ」だ。ユーザー調査では、Kindleを選ぶ理由の上位に「省スペース性」(24%)と「携帯性」(49%)が挙げられている。100冊以上続く人気シリーズも多く、それらを1台で持ち歩けることが評価されてきた。
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