43日間マグロ漁船に乗った男が悟った「4つの真理」 "極限状態"を乗り切る知恵がそこにはあった

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物事は0か100ばかりでない。スイッチがオンかオフの2択のみだと考えの幅が狭まる。そこで、自分が置かれている現状を数値化してみることにしたという。

「自分の状態を0としてフラットにみたとき。+100、-100の範囲で考えて各ジャンル、たとえば健康面、金銭面、家族面などジャンルごとにわけて数値化するんです。健康面は、今元気だから+50。金銭面は、貯金もあるから+20。夫婦関係は、けんかしがちだから-20など。ジャンルごとに数値化してみると、今、自分が置かれている位置がわかります。自分の位置や現状が把握できれば余裕も生まれ、そこからどう動くかわかりやすくなると思います」

また、周りと比較して今の状況を把握することもできる。

「たとえば年収300万の人からみたら、年収1000万の人はうらやましいと感じるかもしれません。自分の現状と見上げた先のギャップが大きすぎると、自分が不幸だと思ってしまう人もいるのではないでしょうか。

この場合、年収300万からいきなり1000万を目指すのではなく、今ある現状の+1、+2、+3と手の届く範囲から行動してみる。たとえば、まずは去年の年収より1万上げていって、その延長で+100に近づいていく。そのほうが苦しくならないのではないでしょうか」

情報交換をする船としない船の差

④ 情報交換と偽情報

マグロ漁船は、船内のコミュケーションのみならず、ほかの船とも無線で情報交換を行っている。とくに親方は、朝の5時から夜21時くらいまでほぼ1日中、毎日どこかの船と無線で話をしているそうだ。

マグロの群れがどこを通るといった情報から、たわいない雑談までひっきりなしに連絡を取っている。また、大事な情報は、無線だと周波数を合わせるとほかの船にも聞かれてしまうため、お互いの船が近づいて拡声器で伝えるそうだ。

しかし、中には一方的に情報を受け取るだけで、自分たちの情報を話さない船がある。または、お互いの情報交換を避ける船や、うその情報を流してくる船も中にはあるという。

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