この時、びっくりするとともに、多くの人に「年功序列で勝負しない人と思われている」人との自己理解を深めることになりました。そして、年齢を重ねると「なかなかそいうこともない」フィードバックを受けられることは、非常に貴重でありがたいことだと感じました。
こういう時、条件反射的に違和感を示すのではなく、いったん価値判断をストップして、なぜそう言うのか理由を聞いてみたり、本質的な意味合いや、自分と相手にとっての価値を考えてみると、実は私たちにとって有意義で貴重な機会であることが少なくないのではないかと思います。
まずは目線をあわせて、「上から」ではなく、対等な関係として若い人の反応を解釈してみる、善意に受け止めてみる。それを自分が受け止められるなら、若い人からも同じ目線で受け入れてもらえるのではないでしょうか。
「苦手分野」を指摘してくれる人には
あるプロジェクトを一緒にやっているチームの中堅の若手が私のフォローをしてくれていたことがあり、その人から「川端さんは、この手の仕事苦手ですよね」と、(微笑みながら)言われたことがありました。
その意図は「なので、私がフォローしておきます」ということなのだと瞬時に理解できたのですが、それでも自分の欠点・短所をズバッと指摘されて、少しばかり傷付かなかったといえばウソになるかもしれません。ポジティブ・フィードバックだけでなく、時にこうしたネガティブなフィードバックを受けることもあります。
これを「生意気に」と思うこともできますが、若い人が自分の弱みを踏まえたうえで役割分担をしてくれる、その意思表明であるなら、これはチームとして相互補完の関係になれる、ということではないでしょうか。
むしろ、若い相手が担ってくれる部分は積極的にお願いして、自分は自分の得意な領域に注力したり、相手の苦手領域をカバーする。この経験のおかげでこうした役割分担の確認ができたので、以降、遠慮なく苦手なところはカバーしてもらうようになりました。
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