「テーマ」がわかっていないと正しく理解できない
このように、文というのは「テーマが何かわかっていないと、正しく理解できない」という性質を持っているのです。
これは、文章とか本とかに限った話ではありません。例えば日常会話の中でもよくある話です。みなさんだって、「最近、忙しそうじゃないか」と上司から言われたときに、その言葉の裏を読もうと考えるのではないでしょうか。
「これはもしかして、今まで休みすぎだって言いたいのかな?」
「それとも、ミスが多くなっているから、もっと1つひとつの仕事を丁寧にやれ、って言いたいのかも」
と、いろんな推測をするのではないでしょうか。
重要なのは「意図」を読むことです。「相手が言いたいことが一言でいうと何か」がわかっていない状態では、どんなに文章を読んでも、相手の言葉を聞いても、その文章の本当の姿を理解することはできないのです。
逆に、これさえわかってしまえば、文章は一気に読み進めやすくなります。速読することもできるようになっていきます。
「あ、この上司は自分に対して最近ミスが多いことを怒っているんだな」とわかれば、「最近、忙しそうじゃないか」と言われてもその意図がわかり、次にどんな話をされるのか、大体想像がつくわけです。「文章の意図」を探り、それを理解しようとすることで、文章全体が理解できるようになるわけです。
でも、それってどうすればいいの?と考える人がいるかもしれませんが、それは簡単です。「意図が書かれやすい場所」「力を入れて読むべき場所」を理解しておけばいいのです。
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