記憶力や論理的思考力・説明力や抽象的な思考能力など、「頭がよい」といわれる人の特徴になるような能力というのは、先天的に決められている部分があり、後天的に獲得している能力は少ないと考える人が多いのではないでしょうか。
その考えを否定するのが、偏差値35から東大合格を果たした西岡壱誠氏です。漫画『ドラゴン桜2』(講談社)編集担当で、MBS/TBS系『100%!アピールちゃん』でタレントの小倉優子さんに大学受験の指導もする西岡氏は、小学校、中学校では成績が振るわず、高校入学時には東大に合格するなんて誰も思っていなかったような人が、一念発起して勉強し、偏差値を一気に上げて合格するという「リアルドラゴン桜」な実例を集めて全国いろんな学校に教育実践を行う会社「カルペ・ディエム」を作っています。
そこで集まった知見を基に、後天的に身につけられる「東大に合格できるくらい頭をよくするテクニック」を伝授するこの連載。第4回は「環境」の重要性について西岡氏が解説します。
先生や親よりも上位の回答が「環境」
「頭がいい人とそうでない人の差は、地頭で決まっている」というふうに考えている人は多いと思います。でも実は、遺伝的とか学習能力とかそういうものとは別に重要なものが1つあるんですよね。
それは「仲間」です。一緒に切磋琢磨できる存在がいる環境かどうかで、頭のよさもけっこう決まってしまう部分があるのです。
僕は、東大に合格する人が多い学校や塾に通っていた東大生たちに、よくこんな質問をします。
「次のうち、東大に合格するためにいちばん必要な要素だと思うものはどれか?」
①地頭 ②環境 ③親 ④先生
①地頭 ②環境 ③親 ④先生
これを50人以上の東大生に聞いてみました。その結果は、こんな感じでした。
①地頭:6% ②環境:42% ③親:30% ④先生:22%
実は先生や親よりも上位にきていたのが、「環境」なんですよね。ではどんな「環境」だったのかというと、こんな回答が返ってきました。
・友達に優秀な子がいて、彼が東大を目指していたので自分も東大を目指した
・学校で東大志望の友達や先輩が多かったから、自分も東大に興味を持った
・親戚に東大生がいて、小さいときに自分でもいけるんじゃないかと感じたのがよかった
・学校で東大志望の友達や先輩が多かったから、自分も東大に興味を持った
・親戚に東大生がいて、小さいときに自分でもいけるんじゃないかと感じたのがよかった
実は東大志望の学生の多くが、こんなふうに「周りの環境が良かったから東大に受かった」と言っているんですよね。いったいどうして環境の要素が強いのか。これについて、ドラゴン桜の漫画を引用しながらお話ししたいと思います。
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