米国はFRBの急激な利上げで景気後退になるのか 日銀は円安進行にどう対応するのか?

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アメリカの利上げは今後加速しそうだが、景気後退に陥る懸念はないのだろうか(写真:giri)

3月16日に開催されたFOMC(アメリカ連邦公開市場委員会)において、FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)は利上げを開始した。ジェローム・パウエル議長を含めた平均的なメンバーは、年末までに予定されている6回の会合で毎回0.25%の利上げを想定しているように思われた。

ただ、FOMC直後の21日には、そのパウエル議長が「より迅速に」と言葉を強め、中立金利を意識して政策金利であるFF金利を引き上げる必要性について言及した。これまで大幅な利上げを主張してきたタカ派メンバーの見解の方向に、パウエル議長などの主要メンバーの政策姿勢が近づいたとみられる。

今後の消費者物価次第ではあるが、5月を含めた年央までのFOMCにおいて0.5%の利上げが行われる可能性が高い。経済、金融市場、地政学情勢で状況は変わるかもしれないが、FF金利は、現在のドットチャートで示されたよりも早いペースでFRBによる利上げが行われ、2022年秋口には2%に接近するまでFF金利が大きく上昇すると予想される。

利上げで2023年のアメリカ経済はどうなるのか

2000年代以降、FRBの利上げペースは慎重かつ緩やかに行われたので、今回は過去20年の利上げペースと比べると、かなりの急ピッチなペースでの利上げとなる。FRBの引き締めの政策対応がアメリカの経済や企業業績の改善を抑制すると筆者は考えていたが、FRBが目指す利上げの早さは筆者のこれまでの想定を超えるスピードで進みそうだ。

これまで大きく上昇した金利が下がる可能性は低く、ウクライナ危機への懸念がいったん後退して3月中旬からリバウンドしているアメリカ株式市場の上値を抑える可能性は無視できないだろう。

ウクライナ情勢で資源価格が上昇して「オイルショックの再来」まで想起される中で、大幅利上げによって2023年にかけてアメリカの経済成長へのブレーキが強まることが予想される。以下では、FRBによる今後の大幅な利上げによって、2023年にかけて経済成長がマイナスへ、つまり景気後退が早期に訪れるリスクについて考えたい。

次ページなぜ、FRBの利上げ幅拡大は妥当なのか
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