親の“修造力”が子のやる気に火をつける

「自分すげー」と思っている子ほど合格する

そういった「頑固」で「完璧主義」な受験生の場合、親ができることは「自己肯定感の醸成」に尽きます。決して拙著を薦めて効率のよい勉強をすすめたり、出来のよい子を引き合いに出して「あの子みたいに勉強せよ」と唱えたりしてはなりません。

こういった受験生は極めてプライドが高いので、「押しつけ」や「他人とのあからさまな比較」を非常に嫌がります。親がそんなことをしなくても、浪人生は予備校でほかの受験生の勉強話を聞き、毎週のように行われる試験の結果に一喜一憂していますから、もうお腹一杯です。

開成生がナルシストだらけなワケ

現在、息子さんは「浪人生」であり、その客観的状況と、自分自身に対するセルフイメージが著しく乖離しているのです。そしてそのことは、息子さんも十二分に理解しています。そんな状態のとき、「また遊んでいるの?」「集中して勉強しなさい」というセリフは、絶対にNG。プレッシャーを強めるだけで逆効果です。「あーあ、いま勉強しようと思ったのにやる気がなくなった」と、定番のセリフを言われるのが関の山でしょう。

浪人生である息子さんが家庭に求めているのは、「幅広い知識の習得」でも「効率のよい勉強法」でもありません。「安らぎ」と「自己肯定感」です。自己肯定感が醸成されれば自然と必死に勉強しますし、なにより勉強が続きます。勉強の効率を求めるのはその後の話ですし、親が出る幕ではありません。教師や塾、予備校が担う役割です。

浪人生の場合、経済的部分はもとより、精神的な部分でも大きく親に依存している状況です。なので、日々の親の発言や態度が思っている以上に子どもの人格に大きく影響することを知りましょう。

日本の受験戦争に勝ち抜いた人が集う開成や東大において、ほとんどの同級生に共通しているのは「自己肯定感」です。平たく言えば、みんな大なり小なり「自分大好き」「自分すげー」と思っています。

より年齢の低い開成では、特にその傾向が強く、中学から入学する人の方が高校から入学する人よりも自己肯定感が強いです。誤解を恐れずに言うならば、開成なんてナルシスト集団です。開成だけが例外ではなく、これは世の進学校全般にあてはまることでしょう。

では、どうすればそんな子が育つのか。簡単に言えば、みんな親に全力で肯定されて育っているのです。実際に同級生の親を見てもそう思います。みんな自分の子どもラブです。そう、日めくりカレンダーがバカ売れの松岡修造さんよろしく、「お前ならできる!」と心から信じ、両こぶしを握り締めエールを送るのです。

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