日本企業は、「水リスク」への意識が低すぎる

コカ・コーラが誇る、水リスク管理術とは?

世界各地で水を使用する大企業には、常に大きな水リスクがつきまとうが、日本企業は大丈夫か。米コカ・コーラは水資源について「リスク管理」が進んだ企業の一つだ(写真:ロイター/アフロ)

気候変動よりもリスク度が高い「水」

世界的な水資源の不足は、気候変動と並んで、現在最も重大な環境問題の一つである。気候変動による降雨・降雪パターンの変動が干ばつや洪水を生み出す。さらに、人口増加、経済成長、都市化などによる、飲料水、農業用水の不足は年々顕著になってきている。

世界経済フォーラムが発行する「グローバルリスクレポート」2014年版では、世界で起こりうる10大リスクとして、「水の危機」は「気候変動」「食糧危機」よりも順位の高い3番目に位置づけられている。

渇水や洪水は、企業にとっては既にサプライチェーン上のリスクとして存在し、実際に損害を与えている。記憶に新しいのは2011年のタイの大洪水だ。自動車・コンピューター部品の供給がストップし、進出日系企業の生産に多大な障害を与えた。

また、かつて世界で4番目に大きな湖であった中央アジアのアラル海は、農業の近代化を図るために推進された過剰な灌漑で、面積を3分の1以下に縮小させてしまった。これも有名な話である。

こうした世界的な現象に直面する欧米企業は、「水のリスク」について、とりわけ重要なCSR・サステナビリティの要素として位置づけ、神経を使いながら事業をおこなっている。

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