CSRと聞いて、読者の皆さんは何を思い浮かべるだろうか? CSRは英語で「Corporate Social Responsibility」、その和訳は「企業の社会的責任」であり、一般的なイメージとしては、ボランティアや寄付活動、また法令順守や環境保護活動といったものではないだろうか? 「重要だとは思うが、企業の本業に関係がない、追加的に実施されるもの」といったイメージではないか。
もし、今あなたがそのようなイメージを持っているとしたら、グローバルのCSRスタンダードの認識から後れていると言わざるをえない。
「本当のCSR」とは何を意味するのか?
本来の意味でいうと、「CSRとは企業活動そのもの」と言っても過言ではない。CSRは、企業を取り巻く顧客や従業員といった、ステークホルダーからの期待やニーズに答えるために、企業戦略として対応していくものなのである。
欧州のCSR先進企業では、企業トップ、取締役会、CSR部門、従業員の「CSR」の考えが一致しており、ベクトルを合わせている。これらの企業は、従業員のみならず、顧客、コミュニティ、NGOといった社外の人々をも自社のCSR活動に巻き込み、環境・社会の持続可能性に貢献している。それとともに、中長期そして短期においても、利益を生み出す仕組みと企業自身の持続可能性も確保できると考え、活動を推進している。
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