アベノミクスの成長戦略で大きなテーマとなっている、「女性活躍推進」。だが実際のところは女性の上級管理職はまだまだ少なく、どのようにしてその存在感を高めていくか、課題も多い。
では、小社の『CSR企業総覧』掲載企業の女性活躍度はどうだろうか。女性部長数・比率を開示している917社のデータを用い、人数2人以上の企業を対象に女性部長比率と人数のランキングを作成した。
1位のトレンダーズは、部長の53.8%が女性
まずは比率をご紹介しよう。1位はトレンダーズで53.8%(人数7人)。同社はSNSでの女性口コミ力を活用するマーケティング会社。2012年10月上場の新興企業で社長も女性、従業員数も男性24人に対して女性50人という人員構成だ。役職登用も「性別・国籍を問わず実力に応じて処遇する」と実力主義を重視する。
2位は40.0%でアニコム ホールディングス(同2人)とニチイ学館(同34人)が並ぶ。
アニコム ホールディングスはペット保険の草分けで中核のアニコム損害保険のほか、動物病院の支援も行う。外国人の積極採用(連結ベースで5人)、障害者・女性活躍支援など「多様な人材活用」を推進。幅広い取り組みで女性以外も対象にダイバーシティ経営を実践している。
ニチイ学館は医療事務受託の最大手で介護事業も行う。女性従業員数は1万0933人で女性社員比率は79.8%と高い。
以下、4位リニカル28.6%(同4人)、5位日本アジアグループ25.0%(同2人)、6位パソナグループ22.0%(同24人)、7位ベネッセホールディングス21.5%(同14人)、8位は20.0%で、博展(同2人)とポーラ・オルビスホールディングス(同5人)の2社となっている。
上位10社のうち、6社がサービス業であり、比較的小規模な企業が多い。ランキング50位までのうち、女性部長が10人以上の企業は、ニチイ学館など9社だ。
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