
同級生・サヨちゃんの婚活体験を聞いて、人生戦略をちゃんと立てねばと思いました(イラスト:かんべみのり)
きちんとした将来設計もないまま、大学を卒業後、フリーター→海外を放浪し、帰国後、東京でひとり暮らしを始めた非エリートアラサーOL・かんべ。
どさくさに紛れて正社員の職に就くところまではよかったが、リーマンショックを契機とする転職活動で自分の市場価値の低さを思い知る。気がつけば世の中はエリートと非エリートに分かれており、自分は間違いなく後者。若さゆえの無謀さで、ここまで非エリートでも何とかやってこれたが、はたして10年後は……?
また不況が襲ってきても、ひとりで生きて行ける経済力をつけよう、キャリア設計をこれからちゃんとしようと決意し、ビジネススクールに飛び込む。エリート勝ち組だらけのビジネススクールで非エリート女子が何を学んできたか、どのように仕事に生かされていったか、そしてどのように人生が変わっていったかについて、つれづれなるままに記す。
ビジネススクールに入学して半年が経ち、心はすっかりイケイケバリキャリウーマンの私の元に、衝撃の電話が2本立て続けにかかってきた。妹①と妹②からである。なんと、2人とも妊娠しているというではないか。予定日は翌年の夏。数日違いでわが実家に2人の赤ちゃんがやってくるというから、実家の両親は大パニックである。
はてさて、3姉妹のいちばん上が人生を迷走し、やっとの思いで崖っぷちからの生還を試みている間に、妹たちは2人とも人生すごろくのコマをさらに進めている。
昔は、物理のテストで0点を取ったりしていたのに……。数学だって赤点だったのに……。私が代わりに宿題をしてやったこともあるのに……。
高校生までの勉強の出来不出来は、人生という長いスパンで考えたときに、まったく別の話であることに気づく。妹よ……。昔は8月31日まで自由研究に手をつけていなかったではないか。いつの間にそんな、先を走るようになったのだ?
かんべ家3姉妹の中でいちばんの不良債権は、かつては優等生として華々しい経歴を誇っていた長女の私である。この人生の差は何だ! 子供を産むなどというレベルの高い話は、自分の人生の選択肢の中には入るすきもない。結婚についてすら、考えたこともなかった。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事