いったいどこをどう間違ったのか、大学に入学するまで割と優等生コースを歩んできた私は、その10年後、見事に非エリート路線のど真ん中にいた。
東京のひとり暮らしキャリアウーマンかくありき……みたいな理想像は昔からぼんやりとあった。ブランド物のかばんを持ち、黒いコート(マックスマーラ)を着て、毎晩、仕事帰りにイケイケ彼氏とデートして、今頃、プロポーズされているはずだったのに……。
ハテ、なんだかおかしいぞ? マックスマーラのコートを買えるおカネなんてもちろんなければ、彼氏もいない。現実は全体的にくすんだ毛玉だらけのニットに身を包んだ猫背の貧乏OLがいるだけである。
人を大ざっぱに2種類に分類することは若干危険だが、ここではあえて、エリートと非エリートを以下のように分類して話を進めたい。
エリート:新卒入社の大企業で死ぬまで安泰の安定型キャリア。弁護士、公認会計士などのスーパー資格でバリバリキャリア。外資系企業やコンサル会社を次々渡り歩く1匹オオカミ型キャリア。男女ともにパリっとしたスーツが似合う。靴の先にまで気を使う。
非エリート:王道のビジネスパーソンコースから外れた職歴(またはニート歴)がある人生いろいろ型。これといって資格や特技もないのに転職を繰り返し、転職するたびに条件が悪くなっていく下り坂型。特徴として同年代のエリートと年収面で大きな隔たりがあり、くたびれたスーツと先の剥げた靴でも気にならない。かばんは合成皮革。
さて、私は当然ながら非エリートである。そんなアラサーOLの私が、何を血迷ったかビジネススクールの門をくぐったところから話は始まる。第1回の今回は、非エリートがエリートだらけのビジネススクールで受けた「衝撃」をご紹介したい。
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