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キャリア・教育 #非エリート女子が、MBAに行ってみた!

崖っぷちOL、MBAに最後の希望を託す 「え、自分の意見を言ってもいいの!?」

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そして、割とあっさりと気づいた。前職までの呪縛、すなわち下っ端たるもの自分の意見を持ってはならぬ、という考えはおかしかったのではないか。きちんとした枠組みを使って相手を説得できるように伝えれば、立場に関係なく自分の意見を言っていいし、言うべきなのではないか、ということに。

もちろん、急に賢くなんかなれないし、それに気づいてからだって質で◎をもらえるほどのいいことはしゃべれない。それでも非エリートなりに脳みそに汗をかきながら、「あ、なんか私、今イケイケかも?」みたいな錯覚に陥るのは、ある種の快感であった。

12万円をドブに捨てるのか? 脱・八方美人への一歩

さて、貧乏OLが「ビジネススクールに通う!」と決めて、まず大きくのしかかってくるのは、おカネと時間の制約である。お試しで単科を1科目受講するのに支払う金額は12万円超。勉強の習慣もなかったし読解力も低かったため、授業と予習復習の時間を確保するのに四苦八苦。そして、通い始めてすぐに「あ、体力も必要だ……」ということに気づいた。

そんなわけで生活に取捨選択が必要になった。必然的に、捨て駒は「飲み会」と「女子会」となる。

「今日飲みに行かない?」「いや、今日はちょっと……」というのを続けていくと、そのうちに「あの人は誘っても応じない人だ」と思われ始めた。昔なら「ヤバい、嫌われる」とビクビクしていただろうが、とにかくこっちは、なけなしの貯金の中から支払った12万円超をドブに捨てるかどうかの瀬戸際なのである。背に腹はかえられぬ。同僚が12万円を負担してくれるわけでもない。私はとにかく、自分の時間を確保することを人生の最優先事項とした。

だが……しばらく経ってわかったのだが、人付き合いが悪くなっても大して不利益も出なかった。友達の近況なんてFacebookでいくらでも知れる。っていうか、今までは、飲み会では上司の悪口、女子会では男の悪口しか話してなかったな……ということに、今さらながら気づいたのであった。

誘いを断るとなぜかモテる、の法則

早く帰って予習をしたいから、残業はできればしたくない。仕事中は仕事のみに集中し、飲み会にはいっさい参加しなくなった結果、なぜか後輩から慕われ始めたから不思議である。

私は正社員として働き始めたのが遅いので、勤務歴だけ見たら2~3歳年下の子のほうがよっぽど先輩である。むしろ社会常識やら名刺の正しい渡し方やらを教えてほしいくらいなのだが、そういう歴史の浅さはあんまり関係ないらしい。若手の社員から相談を持ちかけられたり、仕事のアドバイスを求められたりすることが増えてきた。

勤務先は医薬系のベンチャー企業だったので、ベンチャーらしくイケイケバリバリの若手営業マンがいるかと思えば、コミュニケーションがヘタな研究者タイプの人もいた。私は秘書として採用されており、彼らのような専門知識や対人スキルは持ち合わせていなかったが、ヘタでも2年住んでいたなりに英語が話せたし、はっきりとものを言えるようになってもいたので、そのうちに「スーパー秘書」と呼ばれるようになった。

上司や先輩にしてみれば、からかい半分だったのかもしれない。だが、何度も呼ばれていると「期待されているとおり、スーパー秘書にならなきゃ」と自分に暗示がかかってくるから、これまた不思議だった。

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