平気で「糖質オフビール」買う人の残念な重大盲点 「添加物、副原料、しかも味は…」あなたはOK?

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実際にどんな材料で作られているのか。もう少し掘り下げて、それぞれの「裏ラベル」を見比べて解説しましょう。下記は、とある「糖質ゼロビール」「発泡酒」「新ジャンルのビール」それぞれの原材料です。

【糖質ゼロビール】
麦芽、ホップ、糖類

【発泡酒】 ※主に「添加物」でビールに近い風味を再現
麦芽、麦芽エキス、ホップ、大麦、糖類、酵母エキス、食物繊維/酸味料、乳化剤、香料、カラメル色素、甘味料(アセスルファムK)

【新ジャンル(リキュール)】 ※主に 「副原料」でビールに近い風味を再現
麦芽、麦芽エキス、ホップ、コメ、コーン、スターチ、糖類、スピリッツ(大麦)、 食物繊維、大豆たんぱく、酵母エキス/調味料(アミノ酸)、甘味料(アセスルファムK)、カラメル色素
*メーカーによって違いはあります

上記の表、あるいは、ご自身でスーパーの売り場などで「原材料ラベル」を見比べていただけるとわかると思いますが、ビール、発泡酒、新ジャンルビールの「裏ラベル」を見ると、ビールに比べて、発泡酒、新ジャンルビールには、「麦芽」「ホップ」以外の、さまざまな「添加物」や「副原料」が使われていることがわかります。

ちなみに「糖質ゼロビールなのに、なぜ糖類が入っているの?」という質問をよく受けますが、「糖類はアルコールの原料のために加えられており、 最終製品にはほぼ残らない」というのがメーカーの言い分です。

ただ、そもそも「糖質ゼロ」と謳っていますが、法律的には「100ミリリットルあたり糖質0.5グラム未満」なら「糖質ゼロ」と表示できるので、本当の意味での”糖質ゼロ”ではありません。言葉のイメージのみで過信せず、きちんと「裏ラベル」を見ることが大事という好例です。

発泡酒は「添加物」、新ジャンルは「副原料」が多い

一般論として発泡酒のほうが新ジャンルビールより「添加物」が多く、「副原料」は発泡酒より新ジャンルビールのほうが多くなる傾向にあります。それにはこんな「裏側」があります。

発泡酒は税金対策で麦芽を減らした分、コメ、コーン、スターチなどの「副原料」を使うことでビールに近づけていますが、総じてビールに比べてそれだけだと物足りなさがあるので「添加物」で補充することになります。あくまでもビールに近づけ「代替品」に仕上げるためです。

一方、新ジャンルは、麦芽をまったく使っていなかったり、発泡酒を原料に炭酸水とアルコール (スピリッツ )で増量していたりします。「麦芽の使用量」がさらに少ない、あるいはゼロのため、「副原料」にさまざまな食品を使います。たとえば「大豆たんぱく」は発泡性(泡立ち)をよくするために使われたりします。

いずれにせよ、発泡酒や新ジャンルビールは、「麦芽の量」を減らすことで、「糖質」を減らし、その代わり、「添加物」や「副原料」で味を補っているのです。だから糖質がセロでもビール風味の味になっているのです。

しかしそれは言い換えれば、消費者の立場でとらえると「平気で『糖質オフ食品』を買う人の3大深刻盲点」で述べたように、「糖質は摂らない代わりに、添加物は摂る」ことになるわけです。

次ページ最近は「糖質ゼロのビール」が登場したが…
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