太田:私はちょうど起業するときに、ご著書『自分の会社をつくるということ』(ダイヤモンド社/2005年)を読んで運命的な出会いだと思いました。同時期に朝日新聞の一面に経沢さんが載っていらっしゃるのを見て、次の日には経沢さんが主宰していた女性起業塾に申し込んでいたぐらいです。憧れの的だったのですが、一方で身近にも感じていて、その理由の一つは私も経沢さんもリクルート出身ということ。最近リクルートは上場して話題となっていますが、学んだことは今、生きていますか?
経沢:「リクルート出身」と言われるのが申し訳ないぐらい昔なんですよ。サラリーマン経験は3年、リクルートは1年半しかお世話になっていないのに、「元リク」と言っていただいて。
太田:最近も、「注目する『元リク』10人」(プレジデントオンライン)の中に、女性としてただ1人だけ選ばれていらっしゃいました。
能力の差より、意識の差
経沢:ありがとうございます(笑)。リクルートに就職したいと思ったのは、いわゆる「実力主義」の企業だったからです。私が就職活動をした1997年当時、まだけっこう男女差別があったんですよね。私は社会で活躍したかったから、まずは就職偏差値の高い会社に入っておくと有利なのかと考えました。
でも、OB訪問で「女の子は2倍頑張っても認められない」って聞いて、それなら男女差別を感じない完全実力主義のリクルートっていいなと思ったんです。はやく成長して実力をつけたかったんです。太田さんも、そういう気持ちなかったですか?
太田:私は……たまたまなんです。入社するまでは何も考えてなかったんですけど運良く受かってしまって、入ってから感化されたんですよね。
経沢:そうなの? バリバリ仕事したい気持ちがなかったら、大変ではなかったですか?(笑)。
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