太田:いきなり大きなことを決めようとするからダメなのかもしれません。小さなことから決めるクセをつけるといいのでしょうね。
経沢:悩んでいる人って、自分自身はもちろん、周囲も疲れるんじゃないですか。だからあまりよい状態ではない。スパっと決められる人は好かれますよね。付き合いやすいですから、悩んでいる自分は、できるだけ見せないほうがいいと思います。
やり方を変えれば、女性でも十分やれる
太田:以前、私の決断力のなさで悩んでいたときに、経沢さんに「決断して、それが正解不正解であるよりも、決断し続けることでそれは正しくなる」って言われたのを今でも覚えているんですが、それが合点しました。
ところで、最近は徐々に共働きが当たり前になってきていますが、女性側が意識を高めるべきこと、男性側が変わるべきことはあると思いますか?
経沢:性別はあまり関係ないと思います。それぞれが自分の強みを最大限に発揮していけばよくて、専業主婦の道を選んだらそれで頑張ればいい。仕事の道を選んだら、それを頑張ればいい。ただ、その道を選んだらそうでない人を批判しても仕方がないですよね。
今までは男性中心社会でしたから、今はルールの変更中で、確かに大変だと思います。女性が子どもを産んで育児もして、それにプラスアドオンで仕事もして管理職にもなって……って、女性に求められていることが増えていますよね。たとえば奥さんが働く道を選んだなら、旦那さんも意識を変えてもいいと思う。
女性の方も無理に「男性を立てなきゃ」と思って我慢するくらいなら、「仕事したいし平等でいたいから、そうしよう」って言えばいい。時間がないことでお互いがツラいなら、2人で数万ずつ出し合って家事は外注する、時間をお金で買うでもいいじゃない、と思います。
太田:男性社会の厳しさを感じたことはありますか? プレーヤーとして働くなら平等だけど、キャリアアップしようとしたときに壁を感じる……とか。
経沢:私はあまり、いわゆる日本型組織で働いたことがないので、あまり嫌な体験はありません。ただ、20代後半で社長になってからしばらくは、女の子だからって軽く見られていたというのはあったと思います。だから目に見える結果を出そうと思いました。
太田:壁がバネになったのですね。
経沢:そうですね。例えば会社を始めて「どうせ遊びなんでしょ」と言われたから、「一流の会社にしよう」と思えれば、誰にとってもハッピーですよね。結果としてそういうエンジンになったからよかったなと思います。世の中ってプロセスを評価してもらうのは難しくて、結果を出すことが大事。プロセスも評価してほしいかもしれないけれど、結果が分かる仕事をすればいいと思います。お互いにね。
※対談の後編は11月14日(金)の掲載予定です。お楽しみに!
(構成:小川たまか・プレスラボ/撮影:名鹿祥史)
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