「餃子の王将」、なぜ本場中国で失敗したのか あまりに手ぬるかった現地化戦略

✎ 1〜 ✎ 20 ✎ 21 ✎ 22 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
なぜ中国人の心を射止められなかったのか(撮影:尾形文繁)

「餃子の王将」で知られる王将フードサービスが、中国子会社の王将餃子(大連)餐飲有限公司を解散すると発表した。2005年に中国に進出し、遼寧省の大連市で最大6店舗まで運営していたというが、経営が軌道に乗らず、撤退に追い込まれた。

日本では全国にフランチャイズを含めて650店舗以上を展開する餃子の王将。満を持して「本場」に乗り込んだはずが、思わぬ敗北を喫する形となった。その要因はどこにあったのだろうか。

たまたまこの夏、大連を訪れ街中を歩いていたら、大きな広場の一等地に王将の店舗を見かけた。店の前を通っただけなので何とも言えないが、お昼時なのにお客はそれほど多くなく、日本ではたいてい行列ができているイメージを持つ筆者は、「王将らしくない」と感じざるを得なかった。

日本の味が受け入れられなかった?

食習慣の異なる海外で飲食事業を成功させる難しさはよく分かるが、「日本でウケている味、やり方は受け入れられなかった」という王将フードサービス・渡辺直人社長のコメントには、すっきり飲み込めないものを感じる。

もしこのコメントが、「王将の主力である焼き餃子が中国人に受け入れられなかった」ということを指しているなら、半分正しく、半分正しくない。

確かに中国で餃子といえば水餃子が中心で、焼き餃子は水餃子ほど食べられていない。とはいえ、別に中国人は焼き餃子が嫌いというわけでもない。「鍋貼(グオティエ)」という別の名前の料理が事実上の焼き餃子であり、北方を中心に中国各地で普通に食べられている。だから「水餃子の壁にはねかされた説」には、あまり説得力がないように思える。

それよりなにより、「日本の中華料理」を中国に持ち込む、という発想そのものに問題があったのではないだろうか。

次ページ嗜好に合わせた「現地化」が不可欠
関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事