立ち食いそばの正体は「茶色いうどん」 そば粉は1~2割!サラリーマンの強い味方「立ち食いそば」の裏側
N君:今日はサラリーマンの強い味方、立ち食いそばに来ました。僕はヘルシー志向で山菜そば、河岸さんには奮発してエビ天そばをごちそうしますよ!
河岸:奮発って、500円くらいじゃない(笑)。
N君:立派なエビの天ぷらが載っていて豪華じゃないですか。あっ、来ました、さすがに早いですね。(そばを一口食べて)歯ごたえがツルツルしますね。
河岸:それはリン酸塩のせい。リン酸塩を入れると、歯ごたえがツルツルするから。
N君:なるほど……。
河岸:まあ、「うどん」と思えば、こんなもんじゃない?
N君:うどん? 注文したのは「エビ天そば」ですよ。
河岸:だから、これはそばだけど「そば」ではない、中身は「茶色いうどん」に近いということ。
N君:そばなのに「茶色いうどん」? 意味がよくわかりません。そばはそば粉、うどんは小麦粉ですよね?
河岸:そうだけど、このそばには小麦粉が8~9割は入っているよ。そば粉は1~2割。それを「そば」と称して売るのは、どうなんだろう。
N君:そばなのに、そば粉は1~2割しか入っていないんですか!? それを「そば」として売っても許されるんですか!?
ここは都内某所にある立ち食いそば店です。新刊『「外食の裏側」を見抜くプロの全スキル、教えます。』執筆のための“市場調査”で、編集者のN君(34歳)と一緒に足を運びました。
N君のように、サラリーマンの中には、ランチや仕事の合間に立ち食いそばを利用する人は多いと思います。ワンコイン(500円)以下で食べられる、注文したらすぐに出てくる立ち食いそばは、サラリーマンの強い味方です。
しかし、残念なことに、立ち食いそばの中には、本来「そば」とは呼べないシロモノも少なくありません。そば粉は1~2割、それ以外の8~9割は輸入小麦粉でできた「そばもどき」を出す店もたくさんあります。
なぜ、そば粉が1~2割の「茶色いうどん」なのに、「そば」と称して売ってもいいのか? 立ち食いそばに載っているエビの天ぷらや山菜は、いったいどのようにできているのか?
今回は「立ち食いそばの裏側」を公開します。読めば「安さのカラクリ」がわかるはずです。
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