(1)「『おとなの基礎英語』松本先生は英語が苦手?」はこちら。
(2)「宮沢賢治もディベートをしていた!?」はこちら。
(3)「英語ディベートは英会話よりも簡単!?」はこちら。
安河内:大学入試の4技能には賛成派の私も、ディベートでは4技能化に反対派の立場に立つことがあるわけですね。相手側の立場で考えることで気づく点も多々あり、思考の幅が広がります。では、ディベートの試合は実際にはどんなふうに始めるのですか?
松本:まずは進行係が「今日は○○の論題でディベートします」と説明してから、肯定側と否定側のメンバーが自己紹介します。それから「では、肯定側立論を始めてください」と促します。
安河内:まずは、肯定側から始めるんですね。立論は英語では何と言うのですか?
松本:constructive speechです。ここでは論題を肯定する理由を述べるわけです。
安河内:その次は否定側のcross examination(反対尋問)ですよね?
松本:大会の場合はそうなのですが、cross examinationは中高生にとっては難しいので、授業でやらなくてもいいと思います。
安河内:なるほど。反対尋問は裁判などでするような短い質問によって相手の論理を崩そうとするものなのですか?
松本:崩そうとする場合もありますが、いちばん大切なのは確認することです。最初から攻撃的に質問しようとすると、特に初心者の場合は失敗するケースが多いので、たとえば「主な議論はいくつあるのか?」「最初の議論を聞き逃したので繰り返してください」といった、基本事項を確認することを中心としたほうがいいですね。
安河内:次に否定側の立論、肯定側の反対尋問という流れですね。
松本:そうです。
安河内:これで4パートが終わったことになりますよね。その次は?
松本:多くの場合、preparation time(準備時間)を1~2分とります。この後、高校生の進行形式ですと、attack speechとdefense speechというのが続きます。
安河内:そして、その後に最終弁論があるんですね。これは英語では何と言うのですか?
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