プロ野球というソフトを活用すれば、経済活性化と雇用創出が可能に
TBSが横浜ベイスターズを売りに出したら、住宅設備大手の住生活グループ、家電量販のノジマなどが買い手として名乗りを上げている。
住生活グループやノジマは、自社が横浜ベイスターズを経営すれば、赤字を解消できる、あるいは赤字を大幅に減らせると踏んでいることになる。そのうえ、プロ野球球団というソフトを使って自社のブランド力や企業イメージを向上させるという思惑があるわけだ。
これはプロ野球球団の経営に新規参入したいという企業が、依然として少なくないという事実を示している。読売巨人軍の絶大な人気は消滅したが、プロ野球というコンテンツそのものはまだまだ大きな経済価値を持っている。
日本のプロ野球球団は、球団数を増やすというエクスパンションがなく、ギブアップした球団を買うことでしか新規参入できない。相撲部屋とやや似た構造となっている。
野球場というハード、それも立派な第一級ハードは、全国にごろごろある。だが、球団・チーム=プレーヤーというソフトがない。このソフトさえあれば、地方都市の経済はテコ入れされ、新しい雇用が創出される。
「規制緩和」は嫌いなのか? 地方都市はプロ野球球団を欲している
日本のプロ野球球団は、セ・リーグ6球団、パ・リーグ6球団の12球団で、まるで中世の「座」のように頑として新規参入を認めない。
鹿児島、熊本、松山、岡山、新潟、金沢、秋田、青森など全国の地方大都市は、プロ野球球団を誘致したがっている。パ・リーグの球団は、千葉(ロッテ)、福岡(ソフトバンク)、札幌(日本ハム)、仙台(楽天)と地方都市に展開し、それぞれ大盛況で、ビジネスとしても成功を収めている。