ネットで性的少数者コミュニティが成長
韓国のLGBTIQ+の現況について紹介してほしいとの依頼を受け、筆者はうれしくもあり、不安でもあるが、韓国の人権運動の流れと、最近の韓国の状況を伝えたいと思う。
韓国の性的少数者の人権運動の歴史は1990年代にまでさかのぼる。1993年に韓国最初の人権運動団体である「チョドン会」(草と緑は同じ色だ=類は友を呼ぶ、名は違うが結局同類だ、という意味の韓国語の発音を縮めた名称)が組織されたことで、性的少数者の人権運動が本格的に始まった。
チョドン会はそれから間もなく、男性同性愛者の集まりである「チングサイ(韓国語で友人の関係といった意味)」、女性同性愛者の集まりである「キリッキリ(韓国語で似たもの同士といった意味)」に分離し、この2つの団体は今でも韓国で最も長い歴史を持つ人権運動団体として活発に活動している。
1995年からは、全国の主要大学に同性愛者の集まりが作られるようになった。韓国の性的少数者コミュニティが急激に成長するきっかけとなったのは、まさにブロードバンドのインターネットが普及したためだ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら