こんなアホらしい「vs.」の発想を捨てて、お互いの価値観を「その人にとって正解」と認め合えるようにならないと、内輪もめによって女性の地位は下がってしまうかもしれません。私たち自身が主体的に「ダイバーシティマネジメント」を意識すべきなのではと思うのです。
あなた以外の働き方も、肯定しよう
もし、あなたの上司があなたにこれからもアドバイスしてくるのであれば、逆に彼女の人生をヒアリングしてみたらどうでしょう? きっと、すごく自己開示して苦労話、失敗談や武勇伝を語ってくれることでしょう。そのときの時代背景を考えてみると、「なるほどなぁ、だから私にこう言うのか」と思えることも、「なんて大変だったんだろう!」と感情移入できることもあるかもしれません。彼女の人間性を知って、尊敬できるところも見つけられるかもしれない。まずは、彼女のこれまでをリスペクトしてみることは、できないでしょうか。
そのうえで、自分の価値観についても、精いっぱい自己開示して共有してみる。議論になるかもしれないし、母親のように、「あなたのためには、こうしたほうがいいのよ」「今にわかるわよ」と、強引にアドバイスしてくることもありそうですね。でもきっと、「こんなふうに考えていたのね」「私とは違う考え方だけど、それもアリな時代だわ」と後からじわじわ感じると思うんですよね。
そもそも決して意地悪であなたにハッパをかけているわけではないと思うのです。あなたの価値観をきちんと聞くことで、彼女にもまた、あなたへのリスペクトの気持ちが生まれてくるのではないでしょうか。
お互いリスペクトしあったうえであれば、キャリアの相談をしても的を射たアドバイスがもらえるようになるでしょう。また両立するうえでの小さな工夫もたくさん共有してもらえ、困ったときには助けてくれる先輩になるのではないかしら。
あなたはしっかりと自分を持っているワーキングマザーなのだと思います。「女性」が社会的に祭り上げられているような時代に、ぶれずに働き続けていこうとするスタンス、本当にすばらしいと思います。だからこそかたくなにならずに、逆に「働く女性のるつぼ」の時代に生きていることを前向きに受け止め、あなた以外の働き方も肯定していくことが、あなたの働き方を、より豊かにしなやかにしてくれるのではないでしょうか。
上司はあなたの働き方を否定している、と思うのではなく、あなたを応援していて、経験値を伝えたいのだ、と思ってみることができれば、あなたの選択肢はさらに広がっていくかもしれません。
どうか、「自分と違う」多様な働く女性同士、お互いを認め合えるようになりますように。あなたにもそんな気持ちになってもらえたらと思うのです。
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