「ベイスターズ」がコロナ禍で味わった苦しい現実 改修した横浜スタジアム「1試合でも多く満員に」

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――改修が終わって、横浜スタジアムは大きくなり、周辺の風景も変わった。期待感は高まっています。

2020年にレフトウィングの増築が終わって横浜スタジアムの増築・改修工事が完了しました。私たちは最初のオープン戦を満員にしようといろいろ考えてきたのですが、その最中にコロナ禍に入って、それは不可能になりました。私たちはまだ新しい横浜スタジアムがお客様でいっぱいになった景色を見ていないのです。今年こそは、1試合でも多く満員のお客様をお迎えしたい。そして「新しいベイスターズ」の姿をお見せしたいと思っています。

変わるプロ野球の経営体質

かつて、プロ野球と言えば「放映権ビジネス」一本という印象が強かった。特にセ・リーグの球団は「巨人戦の放映権頼み」という傾向が強かったが、2004年の球界再編を機に、プロ野球の経営体質は劇的に変化し、入場料、フランチャイズ、ライセンス、スポンサー、放映権、さらにはコミュニティーと一体化した展開など、多くの柱を持つ企業へと変貌した。このことが未曽有のパンデミックにも耐えうる経営体質の強化につながったと言えるだろう。

特にIT系から参入したDeNAは、既存の価値観にとらわれることなく、次々と新たな取り組みを始めている。新型コロナ禍も「体質変革」の好機ととらえることができるようだ。

広尾 晃 ライター

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ひろお こう / Kou Hiroo

1959年大阪市生まれ。立命館大学卒業。コピーライターやプランナー、ライターとして活動。日米の野球記録を取り上げるブログ「野球の記録で話したい」を執筆している。著書に『野球崩壊 深刻化する「野球離れ」を食い止めろ!』『巨人軍の巨人 馬場正平』(ともにイースト・プレス)、『もし、あの野球選手がこうなっていたら~データで読み解くプロ野球「たられば」ワールド~』(オークラ出版)など。

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