幸福になりたいと願う人が幸福から遠ざかる皮肉 真剣に考えるにはあまりにも重すぎるテーマ
フィンランド人も考えすぎれば簡単に不幸に
国連の「世界幸福度報告書」でフィンランドが世界で最も幸せな国に選ばれたとき、私はヘルシンキの大学で客員教授をしていました。
フィンランド人をこれほど幸せにしているものは何か――興味を持った私は、1000人以上のフィンランド人に日記をつけてくれるよう頼み、仕事、健康、人間関係、余暇など、あらゆる面で幸福度を毎日評価してもらうことにしました。
毎週彼らから日記が送られてくると目を通し、何か傾向はないか、必死に探しました。
しかし、どの角度から数字を見てもフィンランド人の何が特別なのかを説明できる明確なパターンは見つかりませんでした。それどころか、数週間後には、すべての尺度でゆっくりと、しかし確実に彼らの幸福度が下がっていったのです。
つまり、フィンランド人がどれだけ幸福なのかを考えてくり返し調査に答えれば答えるほど、幸福度が下がることが判明したのです。
というわけで、私からの最後の、そして最も重要なアドバイスは「幸福かどうかを真剣に考えるのはやめよう」です。


















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