ものづくり・もの売り「以外」の利益をどう取るか

常識外の価値獲得への3つの視点と8つの論理

価値獲得のためのイノベーションに大切な3つの視点と8つの論理(marchmeena/PIXTA)
かつて日本企業が率先して取り組んできた「価値創造」では利益が出なくなっている。とくにもの売り企業、ものづくり企業には、さらにコロナ禍が後押しして窮地に追い込まれ、待ったなしのところが多い。
そこで昨今、キーワードになっているのが「収益多様化」である。本業が伸び悩んだ今、新規事業による新たな価値づくりばかりに目を向ける動きが多いが、それよりも大切なのは、既存事業をきちんと立て直し、いかに利益獲得のためのイノベーションを起こしていくかにある。
以下では、11月に刊行された『収益多様化の戦略』の著者であり、ビジネスモデルとマネタイズの専門家である兵庫県立大学教授の川上昌直氏が、価値獲得(利益)を考えるうえで、川上氏が開発した「利益モデル」のフレームワークを論じる。 

主要プロダクト販売以外の価値獲得

前回、「プロダクト販売」「定額制サブスクリプション」「フリーミアム」をはじめ、代表的な30に分類した「価値獲得」について簡単に説明しました。

『収益多様化の戦略』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

これまでのものづくり企業やもの売り企業は、主要プロダクトを収益源として、そこからもたらされる利益から採算を評価し、自社の価値獲得としてきました。価値創造で提案された主要プロダクトとコスト構造によって利益を生む考え方なので、利益の取り方が劇的に変わることはありませんでした。

しかし、デジタル時代に興隆を極めた「定額制サブスクリプション」や「フリーミアム」の価値獲得は、プロダクト販売を常識としてきた会社からすると考えられない利益のつくり方をしています。

「定額制サブスクリプション」は、主要プロダクトという最も重要な課金ポイントで課金をせず、販売後(契約後)の利用という課金ポイントで課金しています。「フリーミアム」はゲームアプリに代表されるように、主要プロダクトから課金せず、課金をユーザーに任せるやり方をとっています。

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