日本人の消費変える「定額制」の知られざる進化

デジタル系だけでなくアナログの世界でも

さまざまな商品・サービスで広がり始めた新しいトレンドの最前線を追う(写真:Niphon Khiawprommas/iStock)

今やネットでは「定額制サービス」が大きなトレンドになっている。かつて、定額といえば雑誌の定期購読や新聞代、定期券ぐらいだったが、今や動画配信、音楽配信、電子書籍をはじめ「見放題」「聞き放題」「読み放題」サービスが市場を席巻しつつある。

最近では、コーヒーやラーメンの食べ放題から高級ブランド品、家電、車に至るまで、一定の金額を支払えば自由に消費して、いつでも使えるシステムが浸透しつつある。

この定額制サービスが急速に拡大している背景には、アメリカで誕生した新しいビジネスモデルが関わっている。「サブスクリプション(subscription)=定額課金」という新しい考え方だ。

ちまたでは「サブスク」という略語で知られ、今年の流行語大賞にもノミネートされた。本来の意味は、予約購読や年間購読の意味だが、「一定期間の使用許可」という新しい考え方で、モノやサービスを買い取るのではなく、その利用権を借りて一定期間に応じて料金を支払う、という考え方だ。

このサブスクが、数多くのビジネスに進出しており、ひょっとしたら既存の物を売ったり、サービスを提供したりするという本来のビジネスを根底から覆すかもしれない……。そんな可能性が指摘されている。サブスクの魅力や可能性、従来の定額制とどこが違うのか考えてみたい。

スタートは2013年の「Adobe」?

現在、注目されている「サブスクリプション」の原型は、2013年アメリカソフト会社「Adobe」のソフトウェア販売だと言われている。それまでの買い切り型に加えて、月額料金を支払うことで使い放題になるサービスが加わった。

PhotoshopやPDFファイルで知られるAdobe Acrobatのソフトウェアを「クラウド経由」で使用することで、買い取ってPCにインストールして使用する従来のシステムから、一定金額を払うことでいつでも自由に使用する方法に転換を図ったわけだ。

使い放題のシステムを可能にしたのは「クラウド」経由という技術革新によるもの。近年のIT革命の産物と言ってもいい。

次ページ最も知られるサブスク方式が動画・音楽配信サービスだ
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