「サブスクバブル」で生き残る企業、消える企業

「ユーザー有利」はスタートラインにすぎない

「サブスクリプション」は、企業にとって本当に収益に結びつくビジネスモデルと言えるのでしょうか(写真:Choreograph/PIXTA)  
サブスクリプションへの関心が急激に高まっている。あらゆる業界がサブスクリプションに乗り出し、バブルといってよいほどの様相を呈している。
しかし、残念ながら、言葉だけが独り歩きしている。月額定額制の導入だけでビジネスが生まれ変わり、高収益体質になると思っている事例が多くあり、これから淘汰が進んでいくであろう。ユーザーとの関係性を見つめ直し、確実に収益に結びつけるビジネスモデルを作り上げなければならない。
今回は、ビジネスモデルとマネタイズの観点から、サブスクリプションをはじめとする継続収益(リカーリング)モデルを初めて体系化し、『「つながり」の創りかた――新時代の収益化戦略リカーリングモデル』としてまとめ上げた兵庫県立大学教授の川上昌直氏が、サブスクリプションの本質について論じる。

あらゆる業界がサブスクに参入している

モノが売れず、売り上げが立たず、最終的に欠損を計上する企業があとを絶ちません。これまで、物を売って利益を計上する売り切りモデルを採用してきた日本企業は窮地に立たされています。

『「つながり」の創りかた――新時代の収益化戦略リカーリングモデル』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

その中で今、勝ち残るビジネスモデルとして注目されているのが、サブスクリプションです。

サブスクリプションは、基本的にはユーザーに「購入」を促すのではなく、「契約」して利用してもらう収益化モデルです。これは「所有」を前提としていた製品を「利用」に切り替えるという消費マインドにうまくマッチしました。

「契約」後は、月額や年額など期間で課金する「定額制」や、利用した分だけ課金する「従量制」といった課金形式で継続的に収益を生み出します。

このうち、広く知られているのが「定額制」のサブスクリプションです。

音楽配信サービスのアップルミュージックやスポティファイ、映像配信のネットフリックスなど、デジタル系サブスクリプションが登場した2015年頃から「定額制」は広く知られるようになり、今では高校生の間でも「サブスク」という言葉だけは定着した感があります。

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