50歳肺がんで逝った男がネットに遺した生きた証 没後も「終わらないブログ」で家族や仲間が賑わう

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がんと共に生きる!ブログ。hiroさんが亡くなった2017年2月以降も更新が続いている(筆者撮影)
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故人が残したブログやSNSページ。生前に残された最後の投稿に遺族や知人、ファンが“墓参り”して何年も追悼する。なかには数万件のコメントが書き込まれている例もある。ただ、残された側からすると、故人のサイトは戸惑いの対象になることもある。
故人のサイトとどう向き合うのが正解なのか? 簡単には答えが出せない問題だが、先人の事例から何かをつかむことはできるだろう。具体的な事例を紹介しながら追っていく連載の第14回。

自身の闘病記とは別の“終わらない!ブログ”

<がんになって最初にしたのが、ネットでの検索でした。
そしてブログを読むんですが…
どうしても最後は亡くなっているか、更新がされていないかなんですね。
個人のブログなんで仕方が無い事なんですが(^_^;)
なので、終わらない!ブログを作りたいなと(^^)誰かが書けなくなっても、誰かが更新している。
(略)
そんなブログを作れればと考えてます(^^)>
(2015年3月8日 「ブログを新たに作ろうかな?」/生き続けてやる肺癌オヤジのつぶやき http://blog.livedoor.jp/life417/archives/43665195.html

故人が残したブログやSNSは、故人の最終投稿や家族による代筆、訃報を最後に更新が止まることが多い。その後にコメント欄の書き込みが積み重なっていくこともあるし、完全に静止することもある。静止していても見守っている縁者がいることもあれば、完全に放置されていることもある。いずれにしろ書き手が存命だった頃とは様相が変わるのが常だ。

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そうではなく、誰かが投稿しなくなっても、別の誰かが書き込んで新たな仲間が生まれるようなブログは作れないものか。ずっと家族や友達が出入りする賑やかで永続的な家庭のようなブログは作れないものか――。

「がんと共に生きる!ブログ」(http://blog.livedoor.jp/ikirugan/)は、それを志向して実現したユニークな一例だ。発起人のhiroさんは2017年2月に亡くなったが、その後もメンバーは増え続け、2021年12月現在も30人を超える書き手が各々の声をアップしている。投稿が多い月は今も2日に1回以上のペースで記事が上がり、毎年桜の季節に各自が満開の桜の写真をアップするなどhiroさんの没後に生まれたイベントも続いている。

hiroさんは自身で更新ができなくなるまで、個人のブログと「がんと共に生きる!ブログ」に記事をアップし続けた。そのモチベーションがいまも“終わらない!ブログ”の原動力になっているところがある。原動力の正体を掴むため、hiroさんが残した心の声を追いかけてみたい。

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