34歳がんで逝った編集者がネットに刻んだ15提言 20年以上前のHPが今も当時のまま守られている

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Ken's Home Pageに残された編集者としての言葉の数々(筆者撮影)
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故人が残したブログやSNSページ。生前に残された最後の投稿に遺族や知人、ファンが“墓参り”して何年も追悼する。なかには数万件のコメントが書き込まれている例もある。ただ、残された側からすると、故人のサイトは戸惑いの対象になることもある。
故人のサイトとどう向き合うのが正解なのか? 簡単には答えが出せない問題だが、先人の事例から何かをつかむことはできるだろう。具体的な事例を紹介しながら追っていく連載の第15回。

伝説的な編集者が社内に残したホームページ

<我々は、企画屋(プランナー)であり表現者の端くれである。しかも、書籍という「他人に理解してもらうためのもの」を作っている。それなのに、社内に企画書を通そうというときに、説明する努力の前に「この人は分かってくれない」という理由であきらめてしまうときがある。だが、僕はこう思っている。上司を説得できない企画書が果たして読者を喜ばす企画なのだろうかと。
いや、そんな理想論ばかりではないでしょという声もあるかもしれないが、上司が「OKしそうなつぼ」を見つけ出して、どんな企画でもOKを取ってしまうというのも私は1つの編集技術だと思っている。つまり、企画書とは「対象読者=上司」という書籍のようなものだと考えればよいのだ。そして、目の前にいる上司を読者として分析したものは、今後上司以外の読者を分析する際にも参考になるだろう。
これから私以外の誰かが上司になるわけだが、この気持ちは忘れないで欲しい。新しい上司が「だめ」って言ったら「ほう!この企画書ではつぼは押せなかったのね」というぐらいの気持ちでいて欲しい。>
(Ken's Home Page/Thinking Path/2000年1月28日「「分かってくれない!」ではなく分からせる力をつけよ」/https://www.impress.co.jp/staff/ken/tpath/20000128c.htm)

「Ken's Home Page」というホームページがある。34歳の若さで亡くなった編集者・山下憲治さんの個人サイトだ。

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所属する会社は1992年創業のインプレス。画像をふんだんに使って手順を解説するITツールのガイド本「できるシリーズ」や、日本初のメール新聞として創刊した「INTERNET Watch」、パソコン関連の情報を発信する「PC Watch」などの運営で知られる。

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