<インプレスは山下氏の活動を評価し、特別功労者として表彰しており、その一環として山下氏の個人ページを17年以上が経過した今でも、当時のまま残しています。しかしながら、当時を知る人も少なくなる中、なんらかの理由によりこのページにアクセスできなくなる日がこないとは言い切れないもの現実です。そこで、電子書籍とPOD(プリント・オンデマンド)の両形式で出版することで、記録として残すことを選択しました。>
(『Ken's Home Page インターネット草創期に活躍した若き編集者のメッセージ』/刊行にあたり)
ほとんどのことはネット上だけで起きていない
2022年2月現在も、Ken's Home Pageは企業サイト配下のコンテンツとして管理されている。同社が存続する限り安泰のように思えるが、インターネットは半永久的に残る特別な場ではない。山下さんもこう書いている。
<ポジティブな意味でもネガティブな意味でもインターネットを特別視する人は多い。もちろん、インターネットは今までのメディアの様々な障害を打破する画期的なツールである事は言うまでもない。でも、それは「それだけのこと」なのである。
(略)
インターネット上で起きていることのほとんどは、別にインターネット上だけで起こっている訳ではない。むしろ、インターネット以外の現実社会で起こっていることの一部がようやくインターネット上で行われているだけなのである。>
(略)
インターネット上で起きていることのほとんどは、別にインターネット上だけで起こっている訳ではない。むしろ、インターネット以外の現実社会で起こっていることの一部がようやくインターネット上で行われているだけなのである。>
(Ken's Home Page/Last 1 Hour/1998年8月5日「なんでインターネットは特別なの」/https://www.impress.co.jp/staff/ken/last1/980805.htm)
山下さんのサイトはいまも残っていて、誰でもいつでもアクセスできる。それがインターネットの画期的なところだが、確かにそこは「それだけのこと」かもしれない。凄味はやはり、その先に残されている。
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