15年間の年収アップダウンが激しかった会社は?
人手不足は「未曾有」と言われる領域にまで入ってきた。賃上げも、パート・アルバイトから正社員、大企業から中小企業へと広がっている。長く待ち望んだ平均賃金の上昇は、ようやく現実のものとなりつつある。
ただ、賃金は各社一様に上がるわけではない。上げ下げの感応度が会社によって大きく異なることは、各社の賃金水準の違いほど意識されていないのではないだろうか。そこで、有価証券報告書を採録した東洋経済の時系列データベースで、平均年収の公開が始まった2000年3月期から、リーマンショックを経て直近期までの約15年間を対象に、各社の年収の推移を追ってみた。
アップダウンということでいえば、15年間の最高額から最低額を差し引いた変動幅で端的に示せる。ただ、変動幅が同じ100万円でも、年収の水準が1000万円の会社と500万円の会社では、その重みは違うだろう。そこで、年収激変度を表すランキングには、15年分のデータのばらつきを示す標準偏差を用いた。
また、対象は2000年3月期以降、直近2014年4月期まで毎年継続して有価証券報告書を提出した会社のうち、全ての期末で従業員数が500人を下回ることのなかった1024社である。従業員数に下限を設けることで、期間中の持株会社化などにより年収の算出対象が極端に変わることを、できるだけ回避した。
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