「自己肯定感が低い人」に見られる歪んだ恋愛行動 相手が好きなのに不誠実な行動をしてしまう

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自己肯定感が低い人の中には、付き合い始めはパートナーのことが好きだったのに、時間が経つにつれて不誠実な行動をしてしまう人がいます(写真:Edwin Tan/iStock)
自己肯定感の低い人は、意識的、あるいは無意識的に自分が傷つかないために、さまざまな自己防衛策を講じますが、これが人間関係を難しくしていることが少なくありません。本稿では、自己肯定感が低いゆえに他人に合わせすぎてしまったり、パートナーとの関係をわざと悪化させてしまう理由を、心理療法士として長い経験を持つシュテファニー・シュタール著『「本当の自分」がわかる心理学』より紹介します。

1人でいると「安全」で「自由」と感じる

「非難されたからといって、面と向かって反論するなんておとなげない」――そう感じることが、誰にでもあるでしょう。こういうときによく使われる防衛戦略が「逃避」です。すでに過去の記事(「自己肯定感が低い人」がやってしまう3つの行動「自己肯定感の低い人」が結構している陰湿な攻撃)でもお話ししたように、私たちは通常、自分の心を守るためにいくつかの防衛戦略を持ち、状況に応じて使用する戦略を変えています。

そのうちの1つである「逃避」という行動自体は、悪いものではなく、危険から身を守るための有意義で自然な反応です。問題は、危険の定義です。自己肯定感が低い人の中には、幼い頃の経験から、「自分には価値がない」「劣っている」「1人のほうが安全」と思い込み、人と意見が違っても、話し合わずに逃避という行動をとることで、自分を守ろうとする人がいるのです。

こうした思いが強い人は、慢性的に逃避行動を起こしている可能性があります。自分が感じている不安と自分の弱みを直視することから逃げ、さらに他者との対立からも逃げてしまっているのです。

逃避の中でも、「自分の周囲に壁をつくる」、いわゆる「退却」の防衛戦略を使う人は、たいてい子ども時代の経験から「人と関わるよりも1人でいるほうが安全」といった信念を抱えています。そのような人は、1人でいると安全であると感じるだけでなく、「自由」であるとも感じます。

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