政治家と「英語教育の未来」を語り合った! 日本の教育を変えるキーマン 遠藤利明(1)

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 こんにちは、安河内哲也です。英語教育の専門家に話を聞き続けている本連載ですが、今回は英語教育の未来を動かす政治家の先生のところへ取材に行ってきました。ご登場いただくのは、自由民主党所属の衆議院議員の遠藤利明先生です。
 遠藤先生は自由民主党の教育再生実行本部の本部長を務められており、この国の英語の教育改革には欠かせない人物です。教育再生実行本部は昨年春、「大学入試の英語にTOEFL試験を活用する」と発表し、話題を呼びました。その後、状況は大きく変わっていますが、遠藤議員はどんな考えを持たれているのか? さらに英語教育改革に携わる者としてこの機会に、私からも現状や今後の対応策を遠藤議員にわかりやすくお伝えできたらという思いも持って対談に臨みました。3回に分けて掲載しますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
遠藤利明議員との対談スタート! 

翻訳だけでは英語はできない!

安河内:初めまして。今日はよろしくお願いします。

遠藤:こちらこそ。以前から安河内さんに一度お会いしたいと思っていて、文部科学省に頼んでいたのですが、日程がなかなか合わなくて。取材においでいただき、うれしいかぎりです。

安河内:この連載は、英語教育関係のみなさんに、かなり読んでいただいているようです。大学入試へのTOEFL導入案についても、「レベル的に日本の高校生には難しすぎる」と、この連載で私の意見を述べました。その記事もいろいろな方に読まれ、たくさん引用もしていただきました。先生には耳が痛い意見だったかもしれませんが。私は、英語の4技能テストを実際に受けながら、研究していますし、テスト機関のみなさんとさまざまな仕事をしてきました。日本の英語教育政策を大きく左右する大学入試での4技能化について、深くお話ができればと思います。

遠藤利明(えんどう・としあき)
政治家、衆議院議員(自由民主党)
1950年、山形県生まれ。中央大学法学部卒業。 山形県議会議員を経て衆議院議員に(当選は6回)。元文部科学副大臣。現在は、自由民主党政務調査会会長代理、教育再生実行本部本部長、スポーツ立国調査会会長を務める。 オフィシャルサイト

遠藤:私は教育をライフワークとして取り組んできました。もちろん政治家は何でも屋でもありますけど(笑)。

安河内:いつもお忙しい中、大変な仕事をしていただいていることに感謝します。今回は、ぜひ日本の教育の牽引者としての先生の教育に関する夢なども聞かせてください。

遠藤:わかりました。

安河内:それから、せっかくの機会なので、私のほうから「こうすれば日本の英語教育は変わる」というお話をさせてください。

遠藤:もちろんです。

安河内:文部科学省の資料は長いし、字が細かいし、わかりづらいと思いますから。

遠藤:内容も堅いしね。

安河内:ええ。ということで、簡単な手書きの資料も作ってきたので、そちらをご覧いただきながら、お話をさせてください。

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