バス大異変!--知られざる公共交通の実像

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 一方、規制緩和の結果、不採算路線の撤退も容易になった。そこで安易な路線撤退を防ぐため、事前に地元との間で協議の場を設けることを義務づけ、年間の廃止キロ数は何とか増加することなく抑えられている。

バス事業者の経営は厳しい。収支悪化の理由は運賃収入の低下をコスト削減で賄いきれないためだ。むろん、バス事業者は多大なコスト削減を行ってきた。たとえば民営バス会社の平均年収は、ピーク時(00年)には、全産業平均を上回る631万円だったが、現在では平均以下の458万円まで下がった。「人命を預かるバスの運転には特殊技能が必要。バス運転手の年収が全産業平均以下なのはおかしい」と、日本バス協会の船戸裕司常務理事は嘆く。

経費に占める減価償却費の割合も鉄道会社と比べて小さい。もともとバス会社の設備投資額が鉄道よりも少ないという面はあるものの、償却済みの古いバスを修理しながら大事に使うことで、減価償却費を抑えている。バスの償却期間は5年。一般的な耐用年数は10~15年。だが、「20年以上前のバスが使われている例もある」(国土交通省自動車交通局旅客課)。


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