バス大異変!--知られざる公共交通の実像

深夜の東名高速道路、海老名下りサービスエリアに、零時を過ぎたあたりから続々と色鮮やかな大型バスが集まってきた。その数、十数台。いずれも東京から関西方面に向かう高速バスだ。
 
 休憩のためにバスから降り立った乗客の年齢層は20~30代。女性の姿も目立つ。新幹線では東京ー大阪間は1万4050円かかるが、バスなら3500円から。この安さが人気の理由だ。最近では運賃1万円超と高額ながら、ファーストクラス並みの乗り心地を実現したバスもある。

価格重視に乗り心地重視。多種多様な乗客の心をつかみ、高速バスの輸送人員はうなぎ上り。だが、バス業界全体を見れば、高速バスの輝きなどほんの一部にすぎない。乗合バス事業全体で見れば、ピーク時に100億人を超えた輸送人員は、現在では43億人と、半減してしまった。

2002年の規制緩和で乗合バス事業への新規参入が容易となった。しかし、輸送人員が減っている中での事業者増が、少ないパイの奪い合いになるのは自明の理。バス事業者の営業収入も減少傾向にある。「以前は利用客減を運賃値上げでカバーしていたが、もうそれも限界」と、あるバス事業者は悲鳴を上げる。


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