【独占インタビュー】マンダム争奪戦を創業家出身会長に聞く、MBO価格を引き上げの理由、CVC案とKKR案の違い、TOB成立後の展望
プロセスを終わらせようと決めてくれた
――本日、TOB価格をKKRの提案より高い3105円まで引き上げましたね。
この5カ月間、この件に関わった社員は長時間の勤務が続いており、従業員も不安な状態が続いている。本来の目的である企業価値向上に向けてやりたいことは山ほどあるので、早くそちらに集中できる状況に持っていきたい。
また、私どもの特別委員会は、非常に客観的に公平性を堅持しながらやってくれており、ここで一応プロセスを終わらせようということを決めてくれた。
(TOB価格を引き上げたことで)経営のハードルが上がっていることは事実だ。それでも、方向性が見えてきたことはよいことだ。
――改めて、そもそもなぜMBOが必要だったのでしょうか。
世の中の変化が最大の理由だ。マンダムはアジアの拠点の歴史が古く、古いがゆえの悩みがある。1958年に進出したフィリピンが一番古く、その次がインドネシアだ。最初は土地を買って工場を建てて物を作ることはできても、商品をどう消費者に届けるかという問題があった。
そこで当時、お世話になったのが華僑だ。彼らは大変力があって、1万7000を超えるような島々、東西5000kmの中に2億8000万人ぐらい住んでいるインドネシアの隅々までうちの商品が供給されている。
しかし、いわゆるライブコマースのようにネットを活用した販売網を拡大していくうえでは課題も感じていた。ECの比率が上がっていく中、既存の販売網との関係が深いだけに、現地の社長も(改革に)踏み込みづらい側面があった。
投資ファンドのCVCは、現地での消費財に対する投資事例もよく知っているし、人的なネットワークも持っている。ドラスティック(劇的)に変えてしまうのではなく、うちの歴史も理解してもらいながら、われわれが現在やっているよりも幅の広い選択肢を得られると考えた。



















無料会員登録はこちら
ログインはこちら