斉藤先生、昔から英語できてたんですか?
安河内:今日はよろしくお願いします。おそらく読者のみなさんも英語教育に関して、現在、いろいろと気になることもあると思いますので、前置きはほどほどにして、本題をたくさんお話できたらと思っています。
斉藤:よろしくお願いします。
安河内:まずは単純な英語の苦労話から始めてみましょうか。
斉藤:苦労話(笑)。
安河内:私は上智大学英語学科に1986年入学です。
斉藤:私が1988年です。
安河内:2年間も同じキャンパスにいたんですよね。
斉藤:キャンパスのどこかで会っているはずですよね。
安河内:習った先生も同じ。
斉藤:同じですよね。
安河内:なんとクラスも同じ! 上から3番目。微妙なクラスですよねぇ。
斉藤:そう。帰国子女クラスがあって、留学経験者のクラスがあって、それで、われわれはほとんど純粋国産クラスですよね。
安河内:当時の上智大学の英語学科は、男子生徒と女子生徒の割合が半分ずつだったんですよね。こういうことは言っていいのかな、だから、男子学生のほうが入りやすかったですよね。比率をコントロールしないと、ほとんどが女子になっちゃってたんですよね。
斉藤:アメリカの大学は今でもそうですよね。純粋に学力だけで入学判定をすると、イェール大学は6~7割が女性になるんですよ。男性には若干ゲタを履かせるくらいじゃないと、ジェンダーバランスが取れないんですよね。
安河内:昔は上智大学でもそうしてたんですよね。今は英語学科の約8割は女性らしいです。
斉藤:そうですか。
安河内:われわれが同じキャンパスで学んだ2年間のことをもう少し説明すると、50クラスが帰国子女、51クラスが留学経験や海外経験があったり、特別な英語教育を受けている人たち、そして、われわれのいた52Aと52Bはごく普通に日本の受験勉強を頑張っただけの人たち。
斉藤:そう! 伊藤和夫の参考書を読んで勉強してきたとか、『出る単』を覚えて入ったとか、その延長線上なんですよね。良くも悪くも日本の英語教育を受けていて、英語が得意だったから英語学科に入ったというパターンですよね。
安河内:そうですよね。話せる英語を勉強できる学校が、その当時は上智大学、東京外大(東京外国語大学)と獨協大学、ICU(国際基督教大学)くらいしか……。
斉藤:なかったですね。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら