orange→オランゲ…スペルは気にするな! 日本の英語教育を変えるキーマン 斉藤淳(1)

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 こんにちは、安河内哲也です。元イェール大学助教授で、英語塾「J-PREP」代表の斉藤淳さんとの対談が今回からスタートします。日本の英語教育は何が問題なのか? 世界の「非ネイティブエリート」をよく知る斉藤さんにじっくり伺いました。 
斉藤淳さんとの対談スタート! 

斉藤先生、昔から英語できてたんですか?

安河内:今日はよろしくお願いします。おそらく読者のみなさんも英語教育に関して、現在、いろいろと気になることもあると思いますので、前置きはほどほどにして、本題をたくさんお話できたらと思っています。

斉藤:よろしくお願いします。

安河内:まずは単純な英語の苦労話から始めてみましょうか。

斉藤 淳(さいとう・じゅん)
英語塾「J Prep斉藤塾」代表、元イェール大学助教授、元衆議院議員(2002~2003年、山形4区)
1969年、山形県生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業、イェール大学大学院博士課程修了(Ph.D. 政治学)。ウェズリアン大学客員助教授、フランクリン・マーシャル大学助教授を経て、イェール大学助教授、高麗大学客員教授を歴任。2012年に帰国し、東京・自由が丘で中学・高校生向けの英語塾を起業。自由に生きるための学問」を理念に、第二言語習得法の知見を最大限に生かした効率的なカリキュラムで、生徒たちの英語力を高め続けている。著書に『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』(KADOKAWA/中経出版)などがある。

斉藤:苦労話(笑)。

安河内:私は上智大学英語学科に1986年入学です。

斉藤:私が1988年です。

安河内:2年間も同じキャンパスにいたんですよね。

斉藤:キャンパスのどこかで会っているはずですよね。

安河内:習った先生も同じ。

斉藤:同じですよね。

安河内:なんとクラスも同じ! 上から3番目。微妙なクラスですよねぇ。

斉藤:そう。帰国子女クラスがあって、留学経験者のクラスがあって、それで、われわれはほとんど純粋国産クラスですよね。

安河内:当時の上智大学の英語学科は、男子生徒と女子生徒の割合が半分ずつだったんですよね。こういうことは言っていいのかな、だから、男子学生のほうが入りやすかったですよね。比率をコントロールしないと、ほとんどが女子になっちゃってたんですよね。

斉藤:アメリカの大学は今でもそうですよね。純粋に学力だけで入学判定をすると、イェール大学は6~7割が女性になるんですよ。男性には若干ゲタを履かせるくらいじゃないと、ジェンダーバランスが取れないんですよね。

安河内:昔は上智大学でもそうしてたんですよね。今は英語学科の約8割は女性らしいです。

斉藤:そうですか。

安河内:われわれが同じキャンパスで学んだ2年間のことをもう少し説明すると、50クラスが帰国子女、51クラスが留学経験や海外経験があったり、特別な英語教育を受けている人たち、そして、われわれのいた52Aと52Bはごく普通に日本の受験勉強を頑張っただけの人たち。

斉藤:そう! 伊藤和夫の参考書を読んで勉強してきたとか、『出る単』を覚えて入ったとか、その延長線上なんですよね。良くも悪くも日本の英語教育を受けていて、英語が得意だったから英語学科に入ったというパターンですよね。

安河内:そうですよね。話せる英語を勉強できる学校が、その当時は上智大学、東京外大(東京外国語大学)と獨協大学、ICU(国際基督教大学)くらいしか……。

斉藤:なかったですね。

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