デタラメでもいい! 英会話は「楽しい」が大事 英語教育を変えるキーパーソン 加藤智久(4)

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 こんにちは、安河内哲也です。前回に続き、オンライン英会話の最大手で、今年6月に東証マザーズに新規上場したばかりのレアジョブの加藤智久社長に行ったインタビューを掲載します。フィリピンに住むフィリピン人講師とスカイプを通じて行う格安の英会話サービスは、いったいどのようにして生まれたのか? 上場後、どのようなビジネス展開を考えているのか?  小、中、高、大と学校教育の場にレアジョブ英会話を導入することは可能なのか? 日本人の英語の話す力の底上げにいちばん必要なことは? などなど、じっくり話してもらっていますので、ぜひ最後まで読んでくださいね!
(1)「スカイプ英会話『レアジョブ』誕生の秘密」はこちら。
(2)英会話は『習う』と『慣れ』の両方必要」はこちら。
(3)グローバル人材に求められる3つの素養とは?

 英語が下手な先生に、安心する生徒

安河内:文科省が中学、高校の先生に「英語が下手な先生でも、全員、基本は英語をある程度は使わなくちゃいけない」と決めたことで、先生たちも嫌々英語で授業をやっているわけですよ。

それで実際の授業中に先生がどういう英語をしゃべっているかというと、Okay, let’s start! Stand up. Now. Listen to my words. Open your textbook, page 78, okay? Yamada-kun, stand up and read aloud.といった感じなんです。ずいぶん日本語的でシンプルな英語でしょ? でも、これを聞いて生徒が安心するんですね。

加藤智久(かとう・ともひさ)
レアジョブ代表取締役社長
1980年、千葉県出身。一橋大学商学部卒業。 外資系コンサル会社に2年半勤めた後に退社し、2007年10月、同社を立ち上げ、代表取締役社長に就任。
ブログ「RareJob CEOの日記

加藤:こういう英語でOKだと?

安河内:そうです。「あんな感じでいいのなら、僕、しゃべってみよう」となるのです。だから、生徒も授業でガンガン英語をしゃべっている。デタラメな英語を気にせずにね。もちろん、お手本として英語ネイティブのCDを聞かせたりもしているので、発音面の配慮がまったくないわけではありません。ただ、細かい間違いは気にせずに、まずは口に出してみようという雰囲気が確実に出来上がってきてはいます。一部かもしれませんが。

それから、何が何でもオールイングリッシュというわけではなくて、文法説明などは、Today we are going to study過去形. This is過去形. This is現在形. Please make疑問文.みたいな感じなのです。これはこれでちゃんと機能しているんですね。そんな先生に感化されて、生徒も徐々に恥ずかしがらなくなる。帰国子女やアメリカ人とのハーフがいるクラスなども見学しましたが、何とか楽しそうに英語を口にしていました。

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