「最近疲れやすくなった人」に多い呼吸の仕方 「呼吸力」が一気に高まるエクササイズを伝授!

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長時間、座りっぱなしで、体を動かさずにいる人は特に、背筋が縮みがちです。背筋が縮まると胸郭も狭くなり、呼吸がしにくくなります。ここで紹介するエクササイズは、ひじと手首で床を押しながら背中を丸め、背中が丸まったときに肩甲骨が大きく左右に開く形になるように行なう呼吸です。

エクササイズの直後には、さっそく背筋がスッと伸び、視線が少し高くなったように感じられるでしょう。胸郭が自然と広がり、呼吸がしやすくなります。また、日ごろ縮こまりがちな首筋が伸びることで、首や肩のこりなども改善するはずです。

1 四つん這いになって両ひじを90度に曲げ、顔を下に向ける。両ひざを90度に保ち、股関節の真下にくるように(下向きの「コ」の字になるように)して、両足の指を床に立ててつく。

2 5秒かけて鼻から息を吸い、手首と両ひじ、両ひざで床を押すように意識しながら、背中を丸めるようにする。
 ※背中のみぞおちの後ろあたりに意識をおく。

3 背中を丸めたら、股関節とひざの角度を保ったままで、息を吐きながら上半身を少しお尻のほうに移動させる。
 ※腕は前方へ、肩は後方へ行くイメージで。首は亀のように前方に突き出し、背中の伸びを意識する。

4 3の体勢をキープしたまま、5秒かけて鼻から息を吸い、5秒かけて吐く。これを6 回繰り返す。
 ※エクササイズを終えて、立ったときに背が高くなったように感じれば◎。

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腹圧呼吸にはお金も道具もいっさい不要で、必要なのは「1日5分程度の時間」を「毎日、続けること」だけ。それでいてべーガル・トーンを上げる効果は絶大です。

いつ行なってもいいのですが、おすすめの時間帯は、長い会議や仕事が一段落した後、そして寝る前です。これらのタイミングにこの呼吸法を行なうことでストレスがいったんリセットされれば、もうひとがんばりもできますし、夜は健やかな入眠が促されます。

山田 知生 スタンフォード大学スポーツ医局アソシエイトディレクター

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やまだ ともお / Tomoo Yamada

1966年、東京都出身。24歳までプロスキーヤーとして活動した後、26歳でアメリカ・ブリッジウォーター州立大学に留学し、アスレチックトレーニングを学ぶ。同大学卒業後、サンノゼ州立大学大学院でスポーツ医学とスポーツマネジメントの修士号を取得。2000年サンタクララ大学にてアスレチックトレーナーとしてのキャリアをスタートさせ、2002年秋にスタンフォード大学のアスレチックトレーナーに就任する。スタンフォード大学スポーツ医局にて15年以上の臨床経験を持ち、同大学のアスレチックトレーナーとして最も長く在籍している。

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