《プロに聞く!人事労務Q&A》機構改革に伴ってパートを解雇する際の注意点は?

《プロに聞く!人事労務Q&A》機構改革に伴ってパートを解雇する際の注意点は?

 

回答者:鈴木社会保険労務士事務所 鈴木ひろみ

質問

 弊社では、機構改革を行うことになりました。これに伴い、60歳以上のパート社員(弊社OB)に対して、2カ月の猶予期間をもって辞めていただこうと考えています。 この場合、パート社員に対して、文書と口頭で通知するだけで十分でしょうか? また、2カ月の猶予期間があるので、解雇予告手当は支払わなくてもよいでしょうか? そのほか、パートや契約社員を解雇するときの注意点を教えて下さい。(サービス業・人事担当)

回答  

【1】解雇にはルールがあります。
解雇は、会社の一方的な意思表示により労働者の地位を失わせる制度です。安易に解雇が許されれば、労働者の地位は非常に不安定になってしまいます。そこで、(1)解雇の時期、(2)解雇の手続、(3)解雇の事由ついて、法的規制を設けています。

(1)解雇の時期
労働者が業務上の傷病による療養のために休業する期間およびその後30日間、産前産後の女性労働者が労働基準法第65条の規定により休業する期間およびその後30日間は、原則として解雇が禁止されています。

(2)解雇の手続き
労働者を解雇しようとするときは、原則として30日前までに予告をするか、もしくは30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)の支払いをしなければなりません。

(3)解雇の事由
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして無効となります。

なお、パートタイマーや契約社員も正社員と同じ労働者ですから、解雇ルールの適用を受けますので、忘れないでおきましょう。

【2】有期契約労働者の解雇
期間の定めのあるパートタイマーや契約社員等の場合は、通常、その契約期間の満了によって、契約の効力は終了します。契約期間の満了にあわせて会社を辞めてもらう場合は、解雇には該当せず、雇用契約期間の終了による雇い止めとなります(この場合、特に辞めてもらう理由は不要です)。

しかし、期間の定めのある雇用契約期間が反復更新されてきた場合等は、雇い止めの意思表示は、実質上解雇の意思表示に当たるため、解雇に関する法的ルールが適用されます。

 

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