「また辞任」小山田氏の炎上騒動、加速した5大理由 「キャンセルカルチャー」って知っていますか?

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続いて挙げられるのが、オリンピック・パラリンピックというイベントの特殊性です。

【3】責任の軽重

そもそも、今回の場合、オリンピック・パラリンピックという「多様性の祭典に関わる重大な責任を背負っていたこと」が問題だったわけです。これが、単なる民間のイベントだったら、大ごとにはなっていなかったでしょう。

「女性活躍担当大臣が女性蔑視発言をする」といったように、「大義」を説くべき人間が、その理念とは逆行する言動をする。「まさに、その口で言う?」ということになってしまうわけです。

【4】謝罪のタイミング

今回、この件が明るみに出て、ネット上で批判が巻き起こってからの謝罪となったわけですが、やはり「タイミング」としては「遅きに失した」と言わざるをえません。

これだけの批判が出ることが容易に想像できたはずで、なぜ、このギリギリのタイミングになったのか、理解に苦しみます。

【5】組織的な関与

今回の場合、小山田さんを起用した「組織委員会の責任」も非常に重いものです。なぜ、開幕直前まで人選について伏せていたのか、こうした反響が出ることは誰でもわかりそうなものなのに、あえて、火中の栗を拾う選択をした理由がさっぱりわかりません。

結果的に小山田さんを傷つける結果にもなったわけで、その「想像力の欠如」「見通しの甘さ」には開いた口がふさがりません

「危機管理コミュニケーションの稚拙さ」が大きな課題

人間、誰しも完璧ではないし、過去の行いで、これからの未来をすべて否定されるべきではないでしょう。

一方で、こうした世の中の流れを読めば、「簡単に予見しえたリスク」が回避できなかった「日本の組織の『危機管理コミュニケーションの稚拙さ』」には「絶望感」を覚えずにはいられません。

岡本 純子 コミュニケーション戦略研究家・コミュ力伝道師

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おかもと じゅんこ / Junko Okamoto

「伝説の家庭教師」と呼ばれるエグゼクティブ・スピーチコーチ&コミュニケーション・ストラテジスト。株式会社グローコム代表取締役社長。早稲田大学政経学部卒業。英ケンブリッジ大学国際関係学修士。米MIT比較メディア学元客員研究員。日本を代表する大企業や外資系のリーダー、官僚・政治家など、「トップエリートを対象としたプレゼン・スピーチ等のプライベートコーチング」に携わる。その「劇的な話し方の改善ぶり」と実績から「伝説の家庭教師」と呼ばれる。2022年、次世代リーダーのコミュ力養成を目的とした「世界最高の話し方の学校」を開校。その飛躍的な効果が話題を呼び、早くも「行列のできる学校」となっている。

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