一般人が「天才のまね」しても成果出ない根本理由 ジョブズやバフェットに対するよくある誤解

ジョブズはヒーローだが、成功したのはアップル
人は本能的にストーリーから意味を創造しようとする。アップルをそれに当てはめた場合、信じられないほどの成功、転落からの見事な復活という、私たちが数百回聞いてきたストーリーは、主人公が大活躍する成功物語の構造とうまく一致する。
だが、1つ問題がある。このストーリーのヒーローはジョブズだが、成功したのはアップルだ。アップルは時価総額が世界最大の企業であり、その歴史において、ジョブズが決定的な役割を果たしたのは確かだが、アップルの6万人の社員(ジョブズが亡くなった2011年当時)の多くも、何らかの形で貢献したはずだ。
その証拠として、ジョブズが亡くなった後もアップルは好業績を続けている。アップルが起こした奇跡の「創造的」な側面、つまり、何度となく起きた革命的製品の開発に焦点を絞っても、ジョブズひとりの功績でないのは確かだ。
では、なぜ、アップルのストーリーとジョブズのストーリーは私たちの頭の中で1つになっているのか。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら