精神科医が説く「人の失敗」を喜んでもいい理由 それくらいでは「人を見下す」うちには入らない
だんだんと沈鬱な気持ちになりそうなところをこらえ、自分の感覚を信じて「うわ~、頭いいんだな。……めんどくさっ!」って、ちゃかしておきましょう。もちろん心の中でね。
「難あり」な人って、たぶんあなただけじゃなくて、ほかの人からも疎まれています。要するに「要注意人物」「取扱危険」ですから。
そんな人に振り回されてあげる必要はありません。僕も、そういう人に遭遇したら、周りの人たちと一緒に「あんな奴、道路に出た瞬間に鳩のフンが落ちてくるに決まっている」なんて、まったくエビデンスゼロの悪態をついています。それでみんなで「あはは」と笑えればスッキリするじゃないですか。
何を言っても否定してくるような相手には、その程度の対応でOK。そのほうがストレスも少ないし、みんなが幸せでいられます。
・「難あり」の人の言動は真に受けなくていい
・心の中でコミカルに否定してスッキリしよう
・自分の心をも傷つけてしまう言葉は使わない
理不尽に心を傷つけられたときは
理不尽な目に遭って忘れられない
「販売と接客の仕事をしています。先日、私以外の人のミスに腹を立てた顧客が店舗にやってきて、たまたま対応に出た私がさんざんな言い方で怒鳴られ、ののしられました。私のせいじゃないのに、この怒りをどこにやっていいかわかりません。何週間経っても思い出すたびに腹が立ち、忘れられません……!」(20代女性)
あなたは何も悪くない。本当にひどい目に遭いましたね!
思い出すたびにネガティブな気持ちになる思い出は、「自分の成長に役立つか」の点で吟味してみましょう。
たとえばあなたが一生懸命考えたアイデアが、上司ににべもなく却下されたとしましょう。それ自体は悔しいし腹が立つかもしれない。でも「何くそ」と思えたおかげで頑張れそうなら、それはそれで自分の成長に資するものだと受けとめてみましょう。
その一方で、もらい事故みたいな、誰がどう考えても運が悪かったとしか言えない理不尽な事案もあります。今回の相談がまさにそれ。こんな理不尽な出来事、覚えておくための脳の容量も、考える時間ももったいないです。「私は絶対悪くない」と自分にしっかり言い聞かせてください。それでもとらわれてしまう人は、誰かに話して「それは災難だったね。ひどい」「あなたは悪くないよ」と慰めてもらいましょう。なんなら僕が言いますよ。あなたに何も非はない! 僕が同じ目に遭っても絶対に腹が立ちます。相手が悪い!……こういう作業、シンプルだけどとても大切です。
・「 成長に役立つか」で吟味し、さっさと忘れよう
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