精神科医が説く「人の失敗」を喜んでもいい理由 それくらいでは「人を見下す」うちには入らない
僕はそんな「難あり」な人とかかわる機会があったら、いつも「いやあ、残念な人でかわいそうですねえ」って、手を合わせます。
あっ、心の中で、ですよ! 実際に口に出したらとんでもないことになりますからね。
ほかにもおすすめなのは、
「あ~、もうこの人、ホントにざんね~ん!」「なんてイケてない人なんでしょう、かわいそうに……!」
とかですかね。
こういうセリフを役者のごとく、心の中で叫ぶのです。するとちょっとスッキリします。
ポイントは“コミカルに否定する”ことです。ちゃかす感じ。これだったら相手を「見下す」うちには入らないと僕は思います。
先ほどの「人が失敗すると内心喜んでしまう」でも触れましたが、自分で自分の心のバランスをとるのって、とても大切なことなんです。口に出して相手に伝えるわけでもないし、こういうノリの言葉なら自分でもちょっとニヤニヤできちゃうでしょ。
相手を立てつつ、否定する。自分のメンタルをヘルシーに保つためのなかなか高等なテクニックです。
「キツい言葉」はNG、自分も傷つけることに
ちなみに注意点としては、「マジ死ねばいいのに」とか「殺すぞコラ」のようなキツい言葉は使わないことです。
なぜかというと、こういう鋭利な刃物みたいな言葉は、あなた自身の心をも傷つけてしまうから。
インパクトがあるぶん、スッキリできる気がするかもしれませんが、「こんなひどいことを思う自分」「人に死ねとか思う器の小さい自分」に、実はこっそり自分でも傷ついてしまうんです。
補足すると、わかりやすい「難あり」じゃない人もたま~にいます。表面的には理路整然としていて筋が通っているように聞こえるのですが、「あれ? 本当にそうだっけ?」となんとなく感じる人。
一応まじめに話をしていると、そのうち「よくわかんなくなってきたけど、もしかしたら自分が間違っていたのかも?」と、丸め込まれそうになるときとか。
こういう、ちょっとモラハラ風味のあるような、頭の回転が速い自分勝手な自己弁護型の相手にも、ひるむ必要はありません。
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