精神科医が説く「人の失敗」を喜んでもいい理由 それくらいでは「人を見下す」うちには入らない

日々のストレス、モヤモヤした気持ち。自分の心をヘルシーに保つための対処法(写真:Pangaea/PIXTA)
サラリーマンであってもフリーランスであっても経営者であっても、仕事の悩みは尽きないもの。
リクルートから精神科医に転職した尾林誉史氏の新著『先生!毎日けっこうしんどいです。元サラリーマン精神科医がみんなのモヤモヤに答えてみた』では、仕事悩みを軽減して機嫌よく生きるコツが紹介されています。
本稿では同書から一部を抜粋・編集しお届けします。
見方を変えればすんなり解決することも
僕は、企業において従業員の健康管理を行う「産業医」として、また、経営するメンタルクリニックでのカウンセリングを通して、たくさんの人々を診察してきました。
その中で気づいたことの1つが、「不安というのは生きている限り避けられない」ということ。どんなに順風満帆に見えても、まったく悩みのない人生というのは存在しません。みんな絶対、何かしら悩みや不安があるものなのです。思い悩み苦しむのが人としての姿であり、さがなのだとすら僕は思います。
そしてもう1つ、僕が気づいたことが、「見方が変わればすんなり解決する悩みもある」ということ。新たな視点を得ることで、悩みが悩みじゃなくなることは意外とあるものです。
そこで今回は、多く寄せられるお悩みについてアドバイスをお送りする形で、人生を機嫌よく送るヒントをお伝えしましょう。
【お悩み①】
人が失敗すると内心喜んでしまう
人が失敗すると内心喜んでしまう
「仲がよく、業務上、お互いに助け合うことのできる同期がいます。なのに、そんな相手に対して嫌な気持ちになる自分がいます。先日、珍しくその人が仕事で大きいミスをしました。私はすかさず業務上のフォローを入れつつ、内心ちょっと『ざまあみろ』と思ってしまいました。こんな自分が嫌です」(20代女性)
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