厚生労働省と文部科学省が取りまとめた「令和3年3月大学等卒業者の就職状況」によると、この2021年の春に卒業した大学生の就職率は4月1日時点で96.0%と、前年同時期の数字を2.0ポイント下回る結果となった。昨年の就活は、新型コロナウイルスの感染急拡大の時期と重なり、就活生に影響が及んだことがこの結果から想像できる。
しかし、コロナ禍での就活2年目となる今年は少し様子が違っているようだ。5月に発表された「マイナビ 2022年卒 大学生 活動実態調査 (4月)」によると、今まさに就活本番を迎えている2022年卒生の4月末時点の内々定率は40.9%。前年比5.7ポイント増という数字だ。
4月末時点の内定率は昨年より上昇
「企業の選考時期が年々早まっていることや、採用活動のオンライン化が進んだ結果、企業の選考活動が順調に行われていることが4月時点での内々定率上昇の要因となっている」と同調査では分析している。
企業側も昨年は戸惑いながらの採用活動を強いられたが、今年は昨年の経験を生かしながら効率的に採用活動が進めている。
ある大手企業の採用担当者は、「Webの会社説明会では、対面型より動員を大幅に増やせた。これから本格化する面接も、無駄なくスケジュールが組めるので、効率的に選考を進めることができそうだ」と、オンライン採用活動の手応えを語る。
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