就活生が志望を「ベンチャー」に変えたきっかけ 社会の仕組みを知り"大企業信仰"から脱却する

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学生は就活経験を経て知名度や企業規模がすべてでないことを知る(写真:ふじよ/PIXTA)

初志貫徹という言葉がある。最初の希望(志)を貫き、志を成し遂げた場合に使う。「強い意志」などの良い意味で使われることが多い。実際には初志貫徹しない者のほうが多いことは、小学校の夏休みの宿題の計画がつねに挫折することでもわかる。

貫徹しなくても不都合はない。人生は出会いに満ちており、出会いによって影響され、考えは変わる。初志貫徹に対し、臨機応変という言葉もある。

就活での初志は、大企業、有名企業である。その志はどのような経緯、契機によって変わるのか? HR総研の調査データで検証してみよう。昨年6月、楽天グループ「みん就」と共同で2021年卒の就活生に対象に行ったアンケート調査だ。

初期の志望は有名企業に集中

就活でほとんどの学生は自分の知識からスタートする。知っている企業名(知名度)、知っている尺度(規模、商品、業種)で志望企業を選んでいく。その知識は似たり寄ったりなので、就活初期の志望は少数の大企業や有名企業に集中する。

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人気企業のなかにはエントリーシート(ES)の応募数が万を超えるところもある。当たり前だが、こういう人気企業の選考(インターンシップ、ES、面接)に選ばれる学生は少ない。そして、多くの学生は現実から学び、志望のダウンサイジングを行う。そんな厳しい現実は学生のコメントに表れている。

「ESが通らないから」(その他私立大・文系)

「大手はESさえも通過できなかったため」(その他私立大・理系)

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