「萌えキャラとして働く」彼女が流した涙の意味 「職業=自分の本名」支えたマーケティング思考

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「クラウディア窓辺」というキャラになりきり、日本マイクロソフトのエバンジェリストを務めていたという(写真提供:戸倉彩)
発売1カ月を待たず3刷となった書籍、『マーケターのように生きろ:「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動』が話題だ。
本書を読み、「新宿のど真ん中で号泣してた…」と自身のTwitterでつぶやいた戸倉彩さん。彼女は日本IBMでカスタマーサクセスマネージャーを務める人物だが、『マーケターのように生きろ』の何が、彼女の心をそれほどまでに揺さぶったのだろうか。それは「自らのキャリアについて10年間、悩み続けたことへの答えが見つかった」瞬間だったという。
「かつては『ITエンジニア、兼、萌えキャラ』として働いていました。でも、今では”職業「戸倉彩」”、自分の名前=職業と考えて働いています」という戸倉さんの一風変わったキャリアとともに、解説してもらった。

「最後の答え」を見つけてあふれた涙

私はIT業界に17年間いるのですが、特にここ10年間くらい、自分のキャリアとして「やるべきこと」と、自分の「やれること」の折り合いがつかず、ずっと葛藤してきました。

キャリアの本だったり、セルフブランディングの本を読むなど、自分なりに努力してきました。8割ぐらいまでは大体固まって、やりたいことも見えつつあったのですが、最後の2割の部分に関して、自分自身では自信のある答えを見出すことができず、頭の中をグルグルさせながらもがいていたのです。

『マーケターのように生きろ:「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

そんなときに『マーケターのように生きろ』を読んで、「相手ファースト」、すなわち相手の期待に応えるように生きるという考え方に触れたことで、ずっと求めていた最後の2割にピッタリはまるピースが見つかったのです。

この『マーケターのように生きろ』という思想を手に入れたことで、前よりも自信を持って、もっとパワフルに未来へ向かっていけるのだという確信がもてるようになりました。私は、もともと意思は強いほうなのですが、「自分というモノが本当に武器になる」ことが、この本に触れたことで、確信に変わりました。

また、例えば人の巻き込み方とか、自分の弱点というか自信がなかった部分に関しても、この本の教えに触れることによって、攻略の道筋が見えました。次のチャレンジに向かって動き出すエネルギーをもらったのです。

ビジネス書を読んで号泣する人って、珍しいかもしれませんね。ですが、新宿の街中で周りの人に心配されるくらい、激しく涙を流したのは本当です。涙の出方も、「わ、泣きそう」とこみ上げるものがあったわけではなく、気づいたら涙があふれ出ていたのです。

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