惜しい!「伝え方が残念」で人生損する人の盲点

せっかくの「中身」を活かす人、潰す人の微差

どんなにいいことを言っても、「伝え方」を間違えると道化になってしまいかねません(画像:Elnur/PIXTA)
「社会人になってから長い間『暗黒時代』が続きました。そこから抜け出せたのは、『生きる知恵としてのマーケティング』のおかげです」
数々のグローバル企業でマーケターとして活躍している井上大輔氏は、自らの経験を振り返って語る。
「マーケティングのエッセンスを『生きる知恵』として人生に活かせば、仕事・キャリア・プライベートのすべてで『求められる人』になれると気づいたんです」
そんな「生きる知恵」を解説する書籍『マーケターのように生きろ:「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動』を上梓した井上氏に、あらゆるコミュニケーションにおいて参考になるマーケティングの英知を解説してもらった。

「愛の告白」を考えるのにどれだけ時間をかけたか?

「夏目漱石が『I love you』を『月が綺麗ですね』と訳した」――SNSで定期的に話題となり、その度に大きな反響を集めている有名な話ですが、そういう事実はないそうです。ただ、誰が言い出したかは別として、この逸話は現代の日本人に広く受け入れられています。

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たしかに、この言葉は日本人の感性をとてもよく表現しています。好きな人に「愛してる」なんて、私たち日本人はなかなか言えたものではありません。「奥手」であることの後ろめたさを肯定してくれる感覚と、何よりそんな繊細な感性への共感が、この逸話が支持され続ける理由なのではないでしょうか。

さて、記事を読み始めたばかりで恐縮ですが、ここで一呼吸ついて、あなたが初めて「愛の告白」をしようとしたときのことを思い出してみてください。

相手は誰でしたか? その人とは今もSNSでつながっていたりするでしょうか? どんな伝え方をしましたか? それを考えるのに、どれくらいの時間をかけましたか? 何日も何日も思い悩んだあげく、結局何も伝えられなかった。そんな人だっているかもしれません。実は私もその1人です。

人はなぜ、これほど時間をかけて「愛の告白」を考えるのでしょうか。それは、その気持ちを「どう伝えるか」が、その後の人生を大きく変えるとわかっているからです。好きではなかったけど、想いを打ち明けられて交際を始めた。それが今のパートナーだ。そうした例は、私の知り合いだけでも数えきれないくらいあります。

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