営業で「御社の課題は?」と聞く人が残念なワケ 伝説の営業に学ぶ「顧客が求めるもの」3類型

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「超定番の質問」ですが、それでは「聞き出せないこと」が多すぎるといいます(mits/PIXTA)
「社会人になってから長い間『暗黒時代』が続きました。そこから抜け出せたのは、『生きる知恵としてのマーケティング』のおかげです」
数々のグローバル企業でマーケターとして活躍している井上大輔氏は、自らの経験を振り返って語る。
「マーケティングのエッセンスを『生きる知恵』として人生に活かせば、仕事・キャリア・プライベートのすべてで『求められる人』になれると気づいたんです」
そんな「生きる知恵」を解説する書籍『マーケターのように生きろ:「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動』を上梓した井上氏に、「営業パーソンが知っていると商談が劇的に向上する」マーケティングの英知を解説してもらう。

なぜ伝説の営業パーソンは「雑談」を大切にするのか?

「日本の山には、クーガーはいますか?」

そんな話をしてくれたのは、アメリカに本社がある広告会社の、日本支社に勤める営業パーソンでした。メル・ギブソン似のナイスガイだったので、名前をギブソンさんとしましょう。

『マーケターのように生きろ:「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

「クーガー?」

「マウンテンライオンです。山に住むライオン」

「いや、いないですね。熊はたまに出ますが」

「アメリカの山には、熊もいますが、クーガーが出るんですよ。YouTubeで検索すると、山でクーガーに遭遇して、命からがら逃げ切った人の動画が出てきますよ」

ギブソンさんとのこういう会話を思い出すと、懐かしい気持ちになります。飲みに行ったりゴルフに行ったり、ということは一度もしませんでしたが、一緒に膝を詰めて仕事をする中で、いろいろな話をした記憶が蘇ってくるのです。案件の話はもちろん、仕事仲間の話、仕事論、そして「クーガー」の話のような雑談まで。

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